嫌気性付着増殖型反応器における生物膜形成機構におよぼす細胞外ポリマ-の役割
Project/Area Number |
63550393
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
都市工学・衛生工学
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
桃井 清至 (1989) 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
原田 秀樹 (1988) 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70134971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 信夫 国立長岡工業高等専門学校, 助手 (30193072)
滝沢 智 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10206914)
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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Project Period (FY) |
1988 – 1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 細胞外ポリマ- / 嫌気性処理 / 生物膜 / UASB法 / 凝集 / 固定化微生物 / 生物学的水処理 / 嫌気性微生物 / 細胞外ポリマー / 付着力 / 自己固体化 |
Research Abstract |
本年度の研究では嫌気性微生物群の自己固定化機構を解明するため、糖系基質により培養した微生物集塊(グラニュ-ル)をUASB反応器により形成し、各種の方法により微生物集塊の破壊及び凝集実験を行った。始めに抽出方法による違いを検討するため、水蒸気抽出、水フェノ-ル抽出、NaOH抽出、EDTA抽出などを比較したところ、EDTA抽出により菌体から採取した溶液中にはカオリンを凝集させる物質が含まれることがあきらかになった。次にEDTAにより抽出された物質がカオリン以外の物質を凝集しうるかどうかについて検討したところ、分散処理された活性汚泥や嫌気性グラニュ-ルを凝集する能力はあるものの活性炭やセルロ-スなどは凝集しなかった。このような凝集現象がおこるには細菌からの抽出ポリマ-の他にカルシウムなどの多価カチオンが2mM以上必用であった。これらの現象を引き起こすポリマ-についてさらに詳しく分析するため、蛋白質分解酵素、蛋白質変性剤などを用いて抽出ポリマ-を処理したところいづれも凝集能を失った。またゲルクロマトグラフィ-による分子量分析を行ったところ分子量4×10^7程度の蛋白質がカオリンの凝集に関与することがあきらかとなった。また除蛋白質処理により糖の大半も失われることからこのポリマ-は糖蛋白の形で存在するものと考えられた。この凝集機構を説明するため、カチオンがカオリンの表面電荷を中和する形で吸着し、さらにその上に糖蛋白質が互いに蛋白をカオリンに接するようにブリッジする凝集モデルが提案された。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)