音響的手法による積雪状態のリモートセシング技術の開発研究所
Project/Area Number |
63550428
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
建築環境・環境工学
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩瀬 昭雄 新潟大学, 工学部, 教授 (30114391)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 積雪 / 音響伝搬 / 伝搬定数 / 位相速度 / 音響減衰 / 多孔質材料 / リモートセンシング |
Research Abstract |
本研究では、まず積雪の音響特性と類似すると考えられる多孔質材を対象にして、材料中の音響伝搬特性についての実験を行なった。すなわち、多孔質材中の音響伝搬特性を求め、材料の諸物性値との関連を見出し、音響特性から積雪の物性値を類推できないかの予備実験とした。 ついで、ほとんど解明されていない自然積雪中の音響的特性を調べるため、多孔質材と同様の実験とペアマイクによる積雪表面の吸音率を調べる実験を約1mの積雪のある場所で行った。 以上の2つの実験から以下のことが判った。 1.多孔質材の音響透過特性として、材中では、試料の厚さを増すと音響透過減衰が大きく、dBでの減衰値と試料厚さはほぼ比例関係にあり、ロックウール80〓の/m^3の場合、1kHzでは約2dB/〓の値をとる。また、周波数が高くなるに従って、この傾向が顕著で、概ね周波数の1/2乗に比例する。材料の密度と単位厚さ当り減衰値(db)とは慨ね比例する。 2.多孔質材中の位相速度は、空気中の伝搬速度より低く、ロクウール80〓m^3の場合、1kHzでは16/m/sと約半分になっている。また、周波数が高くなるに従って、あるいは密度が低くなるに従って空気中の伝搬速度に近づく傾向を示す。 3.かさ比重0.5の積雪中の音響伝搬では2kHzで、1dB/〓の減衰を示す。また、伝搬速度は200m/s程度であった。これら音響伝搬特性と周波数との関係は概ね多孔質材と同様であるが、多孔質材と比べるとかなり密度が低い場合に相当している。なお、今冬は気象条件に恵まれず、実測調査の機会が一回しか得られなかったため、人工的に圧縮して密度の変化の影響を調べたに過ぎず、積雪深の音響的モニターは十分可能であることは判ったが、音響的に密度を推定するまでの資料が蓄積できなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)