Project/Area Number |
63550453
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
建築史・建築意匠
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤本 康雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027772)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 雅嗣 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (80198473)
竹内 次男 京都工芸繊維大学, 美術工芸資料館, 助教授 (30069827)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 建築家職人 / 交通路 / 尺度 / 内接双正方形 / ヴィラール・ド・オヌクール |
Research Abstract |
1)ゴシック期の発端を作るカロリング建築の重要遺構史料である、ザンクト・ガレン修道院平面図に関連して当時の西ヨーロッパに於る建築設計技術伝播の背景を考察した。W・ホーンとE・ボーン共著の大部研究書を概観し、カロリング尺度に基く格子図面構成の解明を通じてザンクト・ガレン、ライヘナウ、フルダ、アイルランドに至り、また反転して古代ローマ、ビザンチンに遡るゲルマン文化の脈絡の大筋を裏づけ得た。我我が多年追求してきたローマ尺・カロリング尺による平・立面図構成法のひとつの源流を確認、これを中世建築設計史の中に位置づけることができた。このことについて研究論文を日本建築学会で発表の予定である。 2)ゴシック建築展開の基盤となった、中世の技術と社会変動の経緯について、A・ボルスト、L・ホワイト、R・ペルヌウ等の所説を検討し、より精密・具体的な状況把握を得た。特に輸送革命の一端となった馬具の改良について、ヴィラール・ド・オヌクールの画帖に見るスケッチの意味の重要性が再認された。J・ハーヴェイ、阿部謹也の著作により中世人、特に建築職人の移動の交通路と旅行事例を考察し得た。また、それらの模様を示す絵画事例等多数を収集した。 3)ゾディアク双書ほかの文献により、ヴィラール・ド・オヌクールの画帖の各スケッチの題材との対照・比較を軸に材料を選択、建築・彫刻・絵画遺構の図版・写真を複製・整理し、相互関連の考察を進めた。 4)ユー・リベルジェほかのゴシック建築家の墓石に刻まれた建築家像の構成を分析し、16目方眼法による解析と、やはりカロリング尺・ローマ尺の使用を確認し、ヴィラールの人物図と同様の手法が各地に行なわれたことを見出し得た。これについて学会大会報告をまとめた。 5)九州芸術工科大学において電算機援用図像処理、鳥取大学において文献調査を行ない、貴重な成果が得られた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)