Project/Area Number |
63550475
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬越 佑吉 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029216)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | レーザー照射 / 超伝導特性 / 窒化物薄膜 / 非平衡化合物薄膜 / 非晶質相 |
Research Abstract |
MoおよびNb金属薄板表面にN_2ガス、N_2/H_2混合ガスおよびアンモニアガス雰囲気中で大出力パルスレーザー光を照射することにより非平衡化合物薄膜の作製を試みた。使用したレーザー照射条件は波長1.054μmパルス幅300ps、エネルギー密度5×10^9W/cm^2〜5×10┣D112W/cm┣D12┫D1であった。MoおよびNb表面には雰囲気ガスとの反応によりMo┣D22┫D2N、Nb┣D22┫D2NおよびNbN薄膜が形成されるが、これら薄膜形成のためには約10┣D110┫D1w/cm┣D12┫D1以上のエネルギー密度の照射を必要とする。これら窒化物中の窒素濃度は平衡状態図から予想される値よりはるかに少なく、非平衡相として存在する。これら窒化物薄膜の内、特にNbN薄膜についてレーザー照射条件との関係を調べた。その結果NbN中の窒素濃度および形成量共にエネルギー密度が増加すると増加する。またN┣D22┫D2、N┣D22┫D2/H┣D22┫D2混合ガスおよびNH┣D23┫D2ガスの順に又投入総エネルギー量よりも多重照射エネルギー回数の方がNbN薄膜中の窒素濃度増加にはより効果的であることが明らかとなった。NbN薄膜は超伝導特性を示し、その超伝導ー常伝導遷移温度は9.2K〜11Kであった。窒素濃度の増加に従って遷移温度は上昇し、また磁場特性Hc┣D22┫D2も著しく改善された。このようにして形成した薄膜は照射エネルギー密度が低い場合には結晶相と非晶質が約数10nm径で混在するという興味ある組織を示した。エネルギー密度が増すと完全に結晶化するが数10nm径の柱状組織を呈し、強磁場中での超伝導特性に著しい異方性を示した。またYBa┣D22┫D2Cu┣D23┫D2Ox系酸化物超伝導材料に対するレーザー照射効果も調べた。この場合、レーザー照射により超伝導特性は劣化するが、その安定性は熱処理に対する安定性と一致することが明らかとなった。この他CuZn系化合物に対してレーザー照射することにより不規則化し、この際の反射率測定を行なった。その結果、不規則化による500nm付近において光吸がより顕著になることが明らかとなった。
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