Project/Area Number |
63550524
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
金属材料(含表面処理・腐食防食)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
天野 忠昭 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10005978)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 窒化ケイ素 / 炭化ケイ素 / 窒化ケイ素-炭化ケイ素複合粉末 / 結晶化 / 非晶質複合粉末 / ヘキサメチルジシラザン |
Research Abstract |
1.実験方法:ヘキサメチルジシラザン{(Me_3Si)_2NH,Me=CH_3}の熱分解によって合成された4種類の非晶質Si-N-C(C5:Si-35.8N-4.8C,C8:Si-32.8N-8.1C,Cl7:Si-29.0N-17.3C,C20:Si-24.2N-19.7C)微粉末の結晶化過程および結晶化後の微粉末の形態変化などについて調べた。これらの微粉末はAr中、1713-1803Kで、21.6KSまで、また、1743および1803Kで64.8ksまで熱処理された。 2.結果:(1)熱処理前の微粉末の形態はほぼ球状であり、その大きさは直径100-500nmであった。結晶相はα-Si_3N_4(一部β-Si_3N_4を含む)およびβ-SiC(一部α-SiCを含む)であり、炭素量の増加とともにα-Si_3N_4は減少し、β-SiCは増加した。(2)β-SiCは熱処理の初期段階でSiと炭素の固相反応によって生成した。この形態は稈状および角状であり、C5およびC8粉末のβ-SiCの大きさは、いずれの熱処理条件においても、20-100nmであった。しかしながら、1803K、64-8ksでは、C17およびC20粉末のβ-SiCはそれぞれ50-1500nmおよび20-200nmに成長した。(3)α-Si_3N_4は、気相反応によって生成され、C5およびC8粉末におけるこの形態は、主として棒状であり、その大きさはβ-SiCより大きかった。一方、いずれの粉末においても、1803K、64.8ksでは、α-Si_3N_4の微細結晶および薄片状単結晶が観察された。この微細結晶および薄片状単結晶の生成は、Si_3N_4-SiC複合セラミックスのナノ構造を形成させ、機械的性質の向上に寄与するものと思われる。(4)熱処理による質量減少は、おおむね炭素量の増加とともに大きくなり、いずれの試料おいても、熱処理の初期段階で大きく、その後時間の経過とともに小さくなった。この質量減少は、熱処理の初期における遊離Cと微粉末中の酸素との反応によるCOおよびCO_2の放出、微粉末の結晶化に伴う過剰物質の放出およびSi_3N_4の分解によるものと考えられる。
|