Project/Area Number |
63550530
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
金属材料(含表面処理・腐食防食)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐東 信司 東京大学, 工学部, 助手 (70090511)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | アトムプローブ(AP) / 電界イオン顕微鏡(FIM) / Cr-Mo鋼 / 時効析出 / GPゾーン / δ相 |
Research Abstract |
アトムプローブ(AP)と電界イオン顕微鏡(FIM)を用いて、高温強度に優れている11Cr-1Mo(at.%)鋼および19Cr-1Mo(at.%)鋼の時効過程初期に形成されている数十〜数百〓程度の微細析出物の構成元素あるいは微細析出物とバルクとの界面での諸元素の分布について個々の原子を定量分析することで組成を明らかにし、材料強度特性に及ぼす原子レベルでの影響について調べた。 11Cr-1Mo鋼について:1050℃で30分の溶体化処理後、FIMによる原子像観察で析出物は観察されず、AP分析でも各元素は均一に固溶していることが得られた。650℃で1時間の時効材では透過型電子顕微鏡およびFIM観察で約200_x100.〓^2の析出物を検出した。AP分析の結果金属原子109個、ガス原子100個でほぼ1:1になりM(C+N)型析出物である事が得られた。その構成元素配分は(Nb_<58.7>Cr_<16.5>V_<16.5>Mo_<5.5>Fe_<2.8>)(N_<70>C_<30>)でNbを主成分とした析出物である。また、析出物とマトリックスの界面には強度特性を劣化させるような偏析原子は存在しなかった。一般にCr鋼の研究ではδ相は17Cr添加以上で形成されることが定説とされているが、極微小領域での定量分析の結果、10Cr添加材でも微視的にδ相を形成していることが分った。母相中ではCr_<57>(Fe_<35>Mo_8)、粒界に沿ったδ相ではCr_<42>Fe_<46>(Si・C・V・Mo)_<12>、ラス境界ではCr_<40>Fe_<60>のδ相が検出され、析出場所によってその組成元素の異なる事が得られた。 19Cr-1Mo鋼について:550℃で39時間時効材で板状のGPゾーンが検出され、透過型電子顕微鏡ではループとして、またFIMでは輝点のつながりとして観察された。これらは(100)面に形成され、その大きさは直径約70〓と135〓の2種類であった。このGPゾーンはMo原子で構成され、Mo原子の配列は格子点に密に配置されているのではなく所々に原子空孔あるいは鉄原子などが入っていると考えられる。
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