Project/Area Number |
63550556
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
古賀 修 千葉大学, 工学部, 助手 (60110293)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | オゾン / センサー / 金属酸化物 / 薄膜 / コンダクタンス / 大気モニタリング / 環境基準 |
Research Abstract |
金属酸化物薄膜がオゾンと接触するとそのコンダクタンスが変化することを見出した。そこでこの現象を利用した環境大気モニタリング用オゾンセンサーの開発を試みた。低濃度のオゾン(オキシダント環境基準値6pphm)の検出を可能にする高感度センサーを目標として1.金属酸化物の評価(金属の種類)、2.酸化物薄膜の作製法(焼成温度)、3.薄膜とオゾンの接触条件(接触温度)、4.他物質の干渉、について検討した。 1.金属酸化物の評価:センサーは金属酸化物薄膜に電極、リード線をつけて作製した。種々の金属硝酸塩溶液(Fe,Co,Ni,Cu,Mn)をセラミクス表面に塗布し、酸素気流中250℃で熱分解し、酸化物薄膜を作製した。生じた酸化物の半導体の性質とオゾン接触によるコンダクタンスの増減からオゾンは電子受容体として働くと理解された。コンダクタンスは一定濃度のオゾンとの接触の間、変化し続け一定値に到達しなかった。そこでコンダクタンスの変化速度を用い感度を評価した。種々の金属の中、Co塩とNi塩を用いたものが感度が高かった。 2.金属薄膜焼成温度:CoとNiについて250℃〜1000℃の範囲で検討し、250℃焼成が初期コンダクタンスも大きく、感度も高かった。 3.オゾン接触温度:0℃〜160℃の範囲で検討し、Co,Ni共、110℃〜130℃にかけて高い感度であった。この条件でコンダクタンスの変化速度はCoセンサーでオゾン濃度の0.8次(Niで1次)であった。コンダクタンスの変化速度からオゾン濃度を測定することができる。オゾン6pphm濃度、15分間の接触に対し、試作したCoセンサーは100%(Niは20%)のコンダクタンス変化率を示した。大気モニターとして充分感度を有する。 4.他物質の干渉:水蒸気は微量だがCoセンサーに影響し無視できない。本センサーは大気オゾン測定可能な高感度を有することが示された。実用化には、選択性、速応答性、寿命等、更に検討する必要がある。
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