Project/Area Number |
63550697
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松本 繁 東北大学, 工学部, 教授 (00005456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 真貴子 東北大学, 工学部, 助手 (90196379)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 焼成プロセス / 分布定数系 / 温度分布 / オンライン推定 / 非線形熱伝導 / 最適制御 / 昇温パターン |
Research Abstract |
固体焼成プロセスの最適化を図るために、材料内温度分布のオンライン推定法と制御方法の確立を目的として理論・実験の両面から検討を行い、下記の成果を得た。 1.材料内温度分布のオンライン推定法について:熱伝導度や熱容量が温度の関数となる非線形熱伝導プロセスに対して、材料の表面温度のみの観測値を用いて、材料内の温度分布をオンラインで推定するアルゴリズムを開発し、先ずシミュレーションにより検討した。次に、これを実験で検証した。実験には、直径64mmのアルミナ円柱状資料を用いた。 この材料の熱物性値を予め実験により調べた結果、熱拡散係数は温度の上昇と共に減少し、熱容量は逆に若干増大することがわかった。この資料を用いて電気炉で一定加熱速度で加熱し、試料内の温度分布の経時変化を測定した。温度分布推定には、表面から3mm内側の点1点のみを用いた。その結果、材料内の半径方向温度分布が満足のいく精度で推定できることを確認した。 2.最適昇温パターン計算法について:焼成プロセスの最適制御を図るためには、材料内温度勾配がある許容値を越えない範囲で、最短時間で目標の温度まで昇温するための焼成ガスの最適軌道を予め求めておくことが必要である。そこで、先ず、焼成ガスの最適昇温パターンを探索するアルゴリズムを検討した。材料の熱物性値が一定の場合については、焼成ガスの昇温パターンを解析的に求める方法を開発した。次に、材料の熱物性値が温度の関数となる非線形な場合には、数値的に最適昇温パターンを計算するアルゴリズムを開発した。いずれも、シミュレーションによる検討を行ったのみで、実験的に確認するところまでは至らなかった。今後、この昇温パターンに追従させる制御を実験的に検討する予定である。
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