ポリエチレンイミンを担持した無機多孔質薄膜による炭酸ガスの吸収と脱着の同時操作
Project/Area Number |
63550710
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
迫原 修治 広島大学, 工学部, 助手 (80108232)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ガス吸収 / ポリエチレンイミン / 高分子アミン / 無機多孔質薄膜 / カーバメイト / 脱着 |
Research Abstract |
本研究では以下の項目について検討した。1)分子量および濃度の異なるポリエチレンイミン水溶液の炭酸ガスの吸収特性。 2)減圧下での炭酸ガスの脱着特性。 3)シリカ-アルミナから成る薄膜の細孔内にポリエチレンイミンを担持した膜による炭酸ガスおよび水の透過特性。 ポリエチレンイミンは、分子鎖に1級、2級および3級アミンを1:2:1の割合で持っている。炭酸ガスの吸収機構は、通常のアルカノールアミン類と同様に、1級および2級アミンではカーバメイト、3級アミンでは炭酸水素塩が主として生成する。カーバメイトは水の存在下でさらに炭酸水素塩になるが、カーバメイトの安定性はアルカノールアミン類に比べてかなり安定である。これはカーバメイトが生成する際に高分子間に架橋が起こることによると考えられる。従って、高分子量、高濃度の溶液ほど生成したカーバメイトは安定である。 減圧下における脱着特性についてみると、カーバメイトは減圧下においては分解されにくく、炭酸水素塩まで反応したものが分解し、炭酸ガスを放出してアミンに再生される。従って、脱着操作を考える場合には水を介在させることによってカーバメイトを炭酸水素塩に分解しておくことが必要である。 孔径数+A゜のシリカ-アルミナから成る薄膜の細孔内に、分子量1800のポリエシチレンイミンを担持し、この膜の内側を減圧し、外側に水および炭酸ガスの混合ガスを流し、それぞれの透過特性を調べた。この膜による水の透過流束は極めて大きく脱着に必要な水の供給は十分に行われるが、生成するカーバメイトが極めて安定であるために、炭酸ガスの透過流束は必ずしも大きくない。高分子間に架橋が起こらないようなポリエチレンイミンの担持方法の検討。あるいは1級および2級アミンの3級化が必要と考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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