Project/Area Number |
63550719
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武田 久弘 東京大学, 工学部反応化学科, 助手 (20011231)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 火災 / 相似則 / 模型実験 / 火災伝播 / フラッシュオーバー / 燃焼速度 / 煙層 / 可燃性ガス |
Research Abstract |
閉囲空間内部を拡大する火災の相似則を実験的に究明するため、25cmから1m立法までの範囲の閉囲空間内部にさまざまなサイズのポリメチルメタクリレート板を設置して火災実験を行い、床面に沿う火災の伝播速度、燃焼速度、空間内部の温度分布とその時間的変化、閉囲空間を構成している壁材(不燃材カオウール板)内部の温度分布の時間変化、煙層の厚みの変化、開口部でのガスの流出入等を測定した。これら多くの測定データをコンピュータ解析し、模型のスケールと現象の相似性を検討した結果、次のような関係があることが見いだされた。 1.可燃性物質であるポリメチルメタクリレート板の表面積および開口部パラメタA√<H>の双方が模型(閉囲空間)のサイズの二乗と相関を持つ。 2.壁材の厚みはその物質のもつ熱拡散率と模型のサイズの平方根に相関を持つ。 従って、例えば模型のサイズを2倍にすると、可燃性物質の表面積と開口部パラメタに双方を4倍にし、壁材の厚みを1.4倍にすることで現象に相似性が保たれる。これらの結果を踏まえて、火災現象を支配する基礎方程式を相似性が保存される形に変形し、無次元変数、無次元パラメタ等を合理的に設定すると、現象は基本的には無次元の放射熱伝達係数、無次元の開口部パラメタ、空気と可燃性ガスの混合過程を表わすパラメタ、および壁材の熱応答性を示すパラメタによって決定されることがわかった。一方フラッシュオーバーに至る時間は、上記の相似性が保存される基礎方程式から現象に関わる特性時間で代表されることが示され、模型のサイズの1次に関係することが明らかとなた。この結果は約15%程度の変動の範囲内で実験結果と一致することが認められ、実際の建物における火災の危険性予測に役立つものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)