肉眼筋運動(焦点調節・瞳孔調節)に於ける視覚、運動連関についての研究
Project/Area Number |
63570051
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
板東 武彦 新潟大学, 農学部, 教授 (50029534)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 焦点調節 / 視覚 / 運動連関 / 高次視覚領 / ネコ / 外有線視覚領 |
Research Abstract |
肉眼筋運動、とくに焦点調節系をモデル系とし、視覚信号が高次視覚領で処理され、運動と関係する神経信号に変換される過程し視覚・運動連関)について研究を行った。 実験には慢性手術を行ったネコを笑気麻酔下で用い、大脳後頭葉の外側上シルビウス領の一部(PMLS野)からダングステン微小電極を用いて単一細胞活動を記録した。焦点調節は赤外線オプトメータ、瞳孔面積は赤外線瞳孔計を用いてモニターした。視覚刺激には動物の面前に置いたスクリーン上を動くスポット光・スリット光、ならびに奥行き方向(動物に接近/離反する)に動く視標を用いた。データはアナログテープに記録し、オフラインのデータ処理を行った。 PMLSニューロンの約10%が焦点調節と相関を持って活動した。PMLS野には幾つかの型の視覚ニューロンがあるが、焦点調節に関係するニューロンは動物に接近する視標の動きに応じて活動する型の視覚ニューロン(接近ニューロン)であり、その約30%を占めた。視覚受容野は中心領域を含み、動きの方向選択性を持ち、静止刺激には応じなかった。視標の接近/離反に伴って、眼の屈折力は増加/減少するが、同時記録したPMLS焦点調節ニューロン活動は屈折力変化に0.3-0.7秒先行して増加し、その活動と屈折力増加速度との間に相関がみられた。細胞活動と屈折力変化との間の同様の相関は暗室内で記録された自発性焦点調節とそれに先行する細胞活動との間にもみられた。 以上の結果からPMLS野内には視覚ニューロンと共に、視覚・運動の双方に関係するニューロンが存在する。一方、PMLS焦点調節ニューロンが脳幹へ軸策を送ることは既に報告した。これらの知見からPMLS野は視覚信号が内眼筋運動信号に変換される過程(視覚・運動連関)に重要な役割を果たすことが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)