Project/Area Number |
63570077
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂口 武夫 新潟大学, 医学部, 助手 (40108022)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 胃酸分泌 / オキシトシン / ガストリン / 室傍核 / 迷走神経核 / グルコース |
Research Abstract |
オキシトシンの視床下部室傍核への微量投与はラット胃酸分泌量を抑制した。組織学的にも、この反応が室傍核に限局した効果であり、オキシトシン感受性細胞の興奮に由来したものと判断した。 反応は用量依存性であり、かつオキシトシンの結抗剤により阻止されることから、オキシトシン特異性と結論した。 閾値反応を誘発するオキシトシン投与量はこれまで生化学的に定量された室傍核の組織濃度に近似しておりこの糸が生理学的レベルで作動する根拠を与えている。延髄迷走神経核への投与も類似の抑制反応を来たした。 しかし、この核では反応のオキシトシン特異性が確認されたものの前者とは閾値が異なり、また室傍核への同時投与で反応の経過が変化した。 いずれも、室傍核から迷走神経核に至るオキシトシン作動性線維の賦活化の結果と解釈されるが、前者の機能的優位が推定された。こうした反応は迷走神経、切断下では再現されず、アトロピンの前投与でも阻止されるので、コリン作動性の迷走神経がが伝達系に関与している。 更に、この反応は動物の血中グルコース濃度に依存することが判明した。 すなわち、インスリンにより種々のグルコース濃度が設定された動物では、濃度低下に伴う基礎胃酸分泌の促進につれ抑制効果の発現が顕著となった。 この観察は、消化完了に続く胃酸分泌の停止機構が視床下部由来であることを実証したことになる。 一方、ガストリンの室傍核への投与は胃酸の分泌を促進させた。効果はガストリンに特異的であり、迷走神経を介し、部分的にコリン作動性出会ったが、動物の血中グルコース濃度の変化には影響されない。 オキシトシンとガストリンを含有する視床下部室傍核には両ペプチドを受容する細胞も混在しており胃酸分泌に対する効果はそれぞれ異なる。 今後、同じ細胞内のペプチド共存意義と活性を決定する糖質代謝の背景を探るために複数ペプチドの細胞内投与を試みる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)