コラーゲン分解酵素とそのインヒビターの慢性関節リウマチ滑膜組織における局在
Project/Area Number |
63570142
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 保典 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00115221)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 関節軟骨破壊 / メタロプロティナーゼ / インヒビター / 免疫組織化学的局在 |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ(RA)の関節軟骨破壊機序を解明する目的で、コラーゲン分解酵素であるmatrix metalloproteinase-1、2、3とそれらに共通のインヒビターであるtissue inhitor of metalloproteinases(TIMP)の性質と局在を検討し、以下の新たな知見を得た。 1.上記の3つの酵素のうち、MMP-3(ストロームライシン)が軟骨の重要なコラーゲンであるIV型コラーゲンを分解する。 2.MMP-3はRA滑膜表層細胞の滑膜芽細胞(B細胞)によって持続性に合成・分泌される。 3.潜在型MMP-3は好中球由来のエラスターゼとカテプシンGによって活性化される。 4.MMP-1(コラゲナーゼ)とTIMPもRA滑膜表層細胞によって同時に合成・分泌される。 5.MMP-2(ゼラチナーゼ)はゼラチンを分解するのみならず、IV型及びV型コラーゲン分解能を有する。 これらのうち、1と2に関しては既に論文として印刷中であり、それ以外の成果については現在論文執筆中である。上述のデータより、関節軟骨に存在するコラーゲンはこれら酵素の共同作用によって容易に分解(得ることが明らかとなった。また、少なくともMMP-3とMMP-1は、RA関節局所で産生されており、同時に合成・分泌されたインヒビターとの量的なバランスが関節破壊の決定因子であることが示唆された。 MMP-2に対するポリクローナル抗体の作製は不成功に終わり、その局在はなお明らかではない。現在、モノクローナル抗体を作製中で、その抗体を用いて今後検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)