遺伝子クローニングを含めたマラリア原虫形質膜H^+-ATPaseの分子生物学的研究
Project/Area Number |
63570181
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
高田 季久 大阪市立大学, 医学部, 教授 (10046815)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木俣 勲 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20153174)
田辺 和裄 大阪市立大学, 医学部, 助手 (40047410)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | マラリア / プロトン / 遺伝子 / クローニング / ATPase / 膜輸送 / プラスモディウム |
Research Abstract |
1.マラリア原虫形質膜におけるH^+移動と代謝物輸送 マラリア原虫寄生赤血球におけるブドウ糖膜輸送の変化の機構をH^+(プロトン)移動との関連において検討した。結果は次の様である。 (1)P.yoelii寄生赤血球においてブドウ糖類似体である2デオキシグルコスの取り込みが著しく高まる。 (2)速度論的解析から寄生赤血球膜に小孔が出現し、受動的に2デオキシグルコースが寄生赤血球に流入することを認めた。 (3)寄生赤血球に流入した2デオキグルコースは濃度勾配に反して能動的にO.yoelii内に取り込まれる。 (4)各種代謝阻害剤を用いた結果、P.yoeliiへの2デオキシグルコースの取り込みはプロトンの流入と共役することを認めた。これはH^+/ブドウ糖共輸送系の存在をマラリア原虫において始めて示すものである。 2.マラリア原虫形質膜H^+・ATPase遺伝子のクローニングの試み (1)酵母(S.cerevisiae)の形質膜H^+・ATPase遺伝子を参考にして21塩基のオリゴヌクレオチドを合成し、これをプローブにした。 (2)入ファージを用いて作成したP.falciparum及びO.yoeliiの遺伝子ライブラリーをスクリーニングした結果、強度の異なるいくつかのクローンを得た。 (3)上のファージクローンをプラスミドpUC19にサブクローンし、M13・ジデオキシ法により部分的に塩基配列を決定した。 (4)得られた塩基配列を他生物種のATPaseとコンピュータ処理で比較したところ、1つのクローンはウサギ筋小胞体のCa^<2+>・ATPaseのトランスメンブレン領域やCa^<2+>結合領域などと高い相同性を示した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)