コレラ菌のヒト小腸粘膜への粘着現象と粘着因子に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
63570201
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
細菌学
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山本 達男 順天堂大学, 医学部細菌学教室, 講師 (80095843)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | コレラ菌 / 粘着 / 線毛 / ヘマグルチニン / ヒト小腸粘膜 / パイエル板 / M細胞 / 絨毛 |
Research Abstract |
大腸癌患者(24〜54才)から摘出した回腸あるいは空腸の小片(ホルマリン処理、未処理)を用いて、腸管病原細菌(コレラ菌、NAGビブリオ、腸炎ビブリオ、毒素原性大腸菌)の粘着部位を探索し、各々の粘着能力(その特性)を比較解析した。 粘着標的は、コレラ菌とNAGビブリオの場合、(1)粘液層、(2)パイエル板上皮細胞(特にM細胞)、(3)回腸、空腸の絨毛上皮(吸収)細胞の順であった。腸炎ビブリオの場合には、粘着標的はまず(1)パイエル板上皮細胞(特にM細胞)で、(2)絨毛上皮細胞や粘液層への粘着は低い水準であった。毒素原性大腸菌(CFA/I線毛産生菌、CFA/II線毛産生菌)の場合、(1)パイエル板上皮細胞を最も効率よい粘着標的とし、次に(2)絨毛表面を粘着標的とした。粘液層への粘着は低い水準であった。 いずれの菌の場合も、線毛形成は37℃20時間培養の方が37℃3時間培養より著明であった。これに対し、粘着能力と運動能力は、37℃20時間培養時より37℃3時間培養時の方が顕著であった。 M細胞は、腸管感染防御機能の要であるパイエル板(リンパ小節)の上皮に存在し、腸管腔側の抗原(病原細菌)を摂取し、下方に位置するマクロファージあるいはリンパ球に抗原伝達する機能を担っている(Owenら)。今回の実験で、腸管病原細菌のヒトM細胞への粘着系を確立することができた。今後、M細胞粘着機構を明らかにし、効率良い経口コレラワクチン開発研究に成績を応用していきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)