免疫不全症患者における免疫グロブリン重鎖遺伝子の再構成と遺伝子発現
Project/Area Number |
63570229
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
市原 慶和 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 講師 (80176304)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 免疫不全症 / XLA / 免疫グロブリン遺伝子 / D遺伝子 |
Research Abstract |
X染色体連座免疫不全症(XLA)患者骨髄由来のpreB細胞から単離した免疫グロブリン重鎖遺伝子D_H-J_H中間体の構造を解析することにより新しいタイプのD_H遺伝子(D_<XP1>)を見いだした。サザーンブロットの結果から本D^<XP>遺伝子は従来報告されているD_<LR>と同様4〜5個のファミリーからなることが示された。次いで正常ヒト遺伝子ライブラリーからgerml;neのD_<XP1>遺伝子を単離した。本クローン(λhuD3)は15kbからなり、その制限酵素地図の解析、塩基配列の決定からD_<XP1>遺伝子以外にO_<LR1>遺伝子を含むことが示された。D_<LR>遺伝子は40kbにわたるD_H遺伝子領域に約9kbの間隔でタンデムに配列し、本領域にD_<XP>遺伝子が落ちたことからこの中にさらに新たなD_H遺伝子が存在することが予測された。これを明らかにするために15kbからなるλhuD3の全塩基配列を決定し、D_<LR>,D_<XP>に加えて、D_A,D_K,D_N,D_Mを新たに見いだした。これらのD_H遺伝子はいずれも両側を7bp-12bpスペーサー-9bpからなる再構成シグナルにはさまれた典型的なD_H遺伝子構造を有する。各D_H遺伝子をプローブとしたサザーンブロットによりそれぞれのファミリーに約5個のD_H遺伝子が存在し、全部でおよそ30個のD_H遺伝子を同定できた。各ファミリー間の塩基配列が相互に非常に異なるのに較べてそれぞれのファミリー内ではよく似ている。このことはD_H遺伝子が単純に1つのD_H遺伝子から遺伝子重複によりできたというより多様性を獲得する機構によって形成されたと考える方が理解し易い。最も下流にあるV_HからJ_Hの間にこれらD_H遺伝子のうち約25個がD_<XP>-D_A-D_K-D_N-D_M-D_<LR>の単位で4回繰り返されていることが今回さらに明らかになった。また典型的なD_H遺伝子以外に両側に12bpスペーサーにも23bpスペーサーにもとれる特異な遺伝子(DIR)を見いだした。現在本遺伝子を用いてin vitroの再構成実験を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)