Project/Area Number |
63570290
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福原 吉典 大阪大学, 医学部, 助手 (90165308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 茂生 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
中浜 肇 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
山内 淳 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
|
Project Period (FY) |
1988 – 1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 虚血再灌流腎 / 解糖系酵素 / ピルビン酸キナ-ゼ / ヘキソキナ-ゼ / ホスホフルクトキナ-ゼ / mRNA / アイソザイム / 免疫組織化学 / 遺伝子発現 / 糖代謝 / 酸・塩基平衝異常 / ホスホエノールピルビン酸力ルボキシキナーゼ / ピルビン酸キナーゼ / In Situ Hybridization |
Research Abstract |
本年度は主に腎臓における解糖系律速酵素の局在と、虚血再灌流時の酵素の変動をmRNAレベルでとらえ、解糖系の腎代謝への寄与を病態面より解明しようと試みた。解糖系酵素としては、ピルビン酸キナ-ゼ(pk)、ホスホフルトキ-ゼ(PFK)、ヘキソキナ-ゼ(HK)に着目し、酵素活性およびmRNAレベルの変動を検討した。 (1)PKには4つのアイソザイムがあり、ラット腎臓にはm_1ーPKとLーPKの2種類のアイソザイムが存在することが知られている。前者が約8〜9割を占める。灌流固定した正常腎における各々のアイソザイムの局在を、特異抗体を用いて免疫組織化学的手法により検討した。その結果、m_2ーPKは遠位部尿細管(ヘレン係蹄上行御太い脚、遠径尿細管、集合管)に、LーPKは近径屈細管に限局して存在すること説明した。 (2)虚血再灌流モデルとして、ラット片側(左側)腎動脈45分間閉塞後再灌流を行い、左側腎を実験群、右側腎を対照群として測定に供した。HK、PFKは虚血再灌流後も実験群、対照群間で差を認めず、酵素活性、mRNAレベルともに1〜2週間ほとんど変動なく推移した。一方、PKは虚血再灌流後に大きく変動した。M_2ーPKは虚血再灌流直後に活性が約1/2に低下するが、その後3日目をピ-クに活性が処置前のレベルを上回るほどに上昇、約1〜2週で元のレベルに復した。LーPKは処置後2〜3日目まで活性は低下を続け、1〜2週後に元のレベルに復した。各々のmRNAレベルは酸素活性の変化より約1日早く変動し、m_2ーPKは約2倍、LーPKは1/2倍とミラ-イメ-ジの関係を示した。以上より、虚血再灌流時には解糖系律速酵素のうちPKが最も変動し、遠位部尿細間に局在するm_2ーPKの合成および活性亢進が、回復過程で重要な役割をはたしていると推察された。
|