慢性関節リウマチの発症における滑膜表層細胞の病因的意味について
Project/Area Number |
63570292
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
塩澤 俊一 神戸大学, 医学部, 助手 (40154166)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 慢性関節リウマチ / Epidermal / Growth / Factor / 滑膜表層細胞 / 増殖 / 重層化 |
Research Abstract |
関節の滑膜表層細胞は、慢性関節リウマチ(RA)の発症初期に特徴的な増殖・重層化を示すが、この病因的役割を明らかにする目的で、まず滑膜表層細胞をガラス付着性によって分取した。RA患者抹消血からマクロファージを除去するとポークウイードマイトージェンに反応して抗体産生する能力が消失するが、ここに同一人の滑膜付着細胞を加えると抗体産生及び増殖能の回復する事から、滑膜表層細胞がHLA-DR陽性であるほか(著者ら既報Immunology50:587)マクロファージとしての免疫活性を保有し、かつ滑膜表層細胞のHLA-DRの存在が活性発現に必要である可能性を指摘した(研究発表1)。 さらに滑膜表層細胞が選択的にEpidermal Growth Factor(EGF)陽性では、ここから産生されるEGFが滑膜表層細胞の増殖・重層化のみならず、RA滑膜における血管新生の誘導因子である可能性を見出し、この知見を用いて、滑膜細胞をRA関節より抗EGF抗体と補体処理によって処理しEGF陽性細胞を除去した(研究発表2)。EGF陽性細胞を除去するとRA滑膜の抗体産生能が著しく障害される事を見出した。また滑膜表層細胞のうちEGFを産生する細胞の炎症における重要性を更に詳細に検討する目的で、アクチンンプロモーターの後にEGF遺伝子を組み込み(遺伝子組換え認可の都合でここまでの結果で、認可を得たため現在増殖実験に入っている。)、RA滑膜培養細胞にトランスフェクションを行いつつある。これまでEGF陽性滑膜表層細胞の培養での抗体産生・リンパ球増殖に及ぼす作用及びEGF陽性細胞の形態学的特徴(いわゆる樹状細胞との関連)について発表予定である(研究発表3)。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)