Project/Area Number |
63570319
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤山 佳秀 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70111896)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | IgAプロテアーゼ / 腸内細菌 / 菌体凝集抗体 / 分泌型IgA |
Research Abstract |
Clostridial IgA proteaseの精製は、Clostridium ramosum M.O.-6株の培養上清5リットルを材料に、0.45飽和硫酸アンモニウムによる塩析抽出、Q-Sepharoseイオン交換クロマトグラフィー、Cellulofine GSL 2000ゲル濾過、FPLCシステムMore Qカラムにより行なった。得られた標品は、SDS-polyacrylamide gel electrophoresis上、分子量10,500の単一bandであり、pIは4.57であった。 腸分泌液中分泌型IgA(sIgA)は、9例の小腸還流液および10例のポリエチレングリコールによる腸管(大腸)洗液より、抗α鎖結合Sepharose-4Bにてtotal sIgAを、Jacalin lectin結合Sepharoseー4BにてsIgAl(IgAlサブクラス)を精製した。 これらの精製腸管分泌液中sIgAについて、Bacteroides vulgatus、B.fragilisおよびClostridium ramosumに対する菌体凝集抗体活性を検討した。その結果、10例中1例の大腸液より精製したsIgAおよびsIgAlにB.vulgatusに対する菌体凝集抗体活性が、また9例中5例の小腸液より精製したsIgAlにC.ramosumに対する菌体凝集抗体活性が見出された。 現在、これらの菌体凝集抗体活性のみられた腸管分泌液中sIgAを選択して、対応細菌に対する凝集抗体価に及ぼす精製Clostridial IgA proteaseの作用を検討中である。未だpreliminaryではあるが、IgA proteaseは抗体活性そのものは抑えないが、凝集抗体としての活性を抑制することを示唆する結果を得ている。この検討を進める上での問題点は、小腸還流液や大腸洗液中のsIgAの大半がdogradationを受けていて、高力価の凝集抗体価を有するsIgAを得難いことであり、今後、比較的にintactに保たれている腸管粘液からのsIgAの分離により結論を出したい。 これまでに得た結果については、平成元年4月に開催の第36回体液蛋白会議(開催地ロンドン)で成果を公表の予定である。
|