Project/Area Number |
63570384
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉良 有二 東京大学, 医学部, 助手 (90057068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 今生 東京大学, 医学部, 助手 (10134602)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 心筋クローン細胞 / ポリオーマビールス / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
ウイスターイマミチ系雌妊娠ラット(10日令)の胎児より心臓を摘出した。この胎児期の心臓は心室、心房の完全な形成には至らず、軽度のくびれを持つ管状構造で30〜40/分の拍動を示した。この心臓の将来心室になる部分を高倍率の実体顕微鏡下に分離回収し、低濃度トリプシン(0.04%)を含むCaフリ燐酸緩衝液中にて消化後、心室筋細胞を得た。心筋細胞は10%FCS入りMEM培地に培養皿(3cm径)当り5×10^2個の濃度で培養した。ポリオーマビールス遺伝子の抽出は、PBR322プラスミドに組み込まれたPPY_1、PLT_1、PLTtsa、PLT_<214>、を持つE.coliを増殖後、セシウムクロライド法により分離抽出した。抽出されたDNA量はE.coli2×10^6コ当り1ugで、アガロースゲル電気泳動にてバンドを確認した。ポリオーマビールス遺伝子導入は、DNA-CaPO_4共沈澱法により、培養開始1時間後、24時間後の心室筋細胞に対し試みた。導入に用いたDNA量は各遺伝子とも約300〜400ng/培養皿を加えた。培養液のみで培養した心筋細胞は培養48〜72時間後に円形より紡錘形に変形し、拍動を認めた。10〜14日目には接着しあった細胞群が同期して収縮した。DNA-CaPO_4共沈澱物を培養開始1時間目の細胞に24時間添加した場合、細胞は拍動性、分裂能を失い失活した。培養開始24時間目の細胞に24時間添加した場合、細胞は一部分拍動性を保ち得たが、形態は無添加群と同様であった。そこで培養開始1時間目の細胞に4時間添加後、EGTA液で洗浄後経過を観察した所、やや丸みをおびた生存した細胞が得られたが、次第に経時的に形態は無添加群と類似したものとなり、分裂能も失った。以上より心筋細胞に遺伝子導入を行いクロン細胞を作成するには、胎生10日目より早期、胎児心筋を用いること、DNA-CaPO_4共沈澱法はあまり適切な方法でない事が明かとなった。又グリセロールとヨク法も成功しななったため、電気ショック法を今後試みる予定である。
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