モノクローナル抗体を用いた心筋梗塞画像診断法の開発-臨床への応用と再灌流での実験的検討-
Project/Area Number |
63570388
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山沖 和秀 東京大学, 医学部, 助手 (70182409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小室 一成 東京大学, 医学部, 医員
中岡 秀光 東京大学, 医学部, 医員
矢崎 義雄 東京大学, 医学部, 講師 (20101090)
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Project Period (FY) |
1988 – 1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 心筋梗塞 / モノクローナル抗体 / インジウム / ミオシン / シンチグラム / 再灌流 |
Research Abstract |
インジウム(^<111>In)標識抗心筋ミオシン重鎖モノクローナル抗体を用いた心筋シンチにより、イヌ心筋梗塞で、抗体投与後22時間で、良好な心筋梗塞部の陽性像が得られることを、我々は示してきた。冠結紮モデルで、抗体投与6時間後では、血中に残存する抗体が多過ぎ、シンチでの梗塞像は得られなかった。そこで、本年度は、臨床例で冠再灌流(PTCR)例での応用を念頭に、冠血流3時間遮断後に再灌流した例で、抗体を左房内に投与することで、どの程度早期から梗塞巣を描出できるかを検討した。(1)イヌで、3時間冠遮断し再灌流後、抗体を左房内に注入し、その3時間後では、in vitroでの抗体集積比(梗塞部/正常部)は2-3倍であったが、血中の抗体も正常心筋の3-5倍で、良好な画像を得るにはコントラストが不足であった。従って、再灌流例でも、早期診断には、抗体投与後、約6時間が必要と考えられ、抗体の血中半減期の短縮が重要課題と考えられた。(2)抗体の血中半減期を短縮するため、抗体の^<111>In標識の最に、両者間にペプチド鎖(アミノ酸6個;hxn)の挿入を試みた。血中に残存する抗体は、hxn部で速やかに分解され、腎への排泄が促進されることが期待された。^<111>Inと抗体の結合DTPA anhydrideを介して行なう旧法に比し、hxnDTPAで結合した新法により、血中消失率は促進していた(抗体静注5分後の血中抗体量を100%とすると、6時間目の血中抗体量は、旧法18.0%、新法14.9%)。梗塞部への抗体集積率(梗塞24時間目の梗塞/正常部比)は、旧抗体では13.1、新抗体では13.7とほぼ同じで、新法でも、抗体活性は十分保持されていた。この新しい抗体標識法は、旧法に比し、標識抗体の大量生産に適した方法でもあり、臨床応用に向けて、抗体を十分量供給できる基礎ができた。今後は、抗体の標識法の更なる改良による早期描出の可能性を追求し、並行して臨床応用に向けた検討も進めてゆきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)