モノクローナル抗体によるアルツハアマー病特異蛋白に関する研究
Project/Area Number |
63570509
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
深津 亮 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10113614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高畑 直彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20000987)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Alzheimer's disease / PHF / Amyloid / monoclonal antibodies / microtubules-associated proteins / tau / Ubiquitin / neurofilament / B-protein / amyloid precursor protein |
Research Abstract |
アルツハイマー病(Alz)に特徴的な病変である神経原線維変化(PHF)と老人斑アミロイド(Am)並びに特異蛋白に対するモノクローナル抗体(mcAb)を多数樹立して、これを用いて異常構造物の成因とその形成機序を解明することを目的として以下の実験を行った。 Alz脳からPHF、Amに富む分画及び脳ホモジネートを抗原として通常の方法に従ってmcAbを作成した。抗体活性は蛍光抗体法により行った。エピトープの解析は、PHFについては既知構成成分(NF、MAPs、Ubiquitin)と特異的mcAbをAmについては、粗Am分画、脳ホモジネートを用いてDot-blos法、Western-blot法、ELISAにより行った。 この結果、1.Dickensonらの言うAlz特異蛋白に対するmcAb(Alz-50)は、樹立できなかった。しかし2.PHFに対するmcAbは12個樹立できた。これらは、IgG(K)ないしIgM(K)で腹水では5,000〜10,000倍の力価を示した。免疫組織学的方法では1)PHFと選択的に反応するもの、2)PHFと神経突起内線維構造と反応するもの、3)小さいPHFと神経突起内線維構造と反応する3群に分けられた。生化学的解析では、NF(200K)と反応するmcAbと100K〜45Kのバンドを認識するmcAb、さらに未同定の抗原と反応するmcAbがみられた。MAPs、Ubiquitinなどの既知の抗原とは異なるエピトープを認識するmcAbが樹立されたらしく、その詳細は現在検討中である。3.Amに対するmcAbは8個樹立された。これらはIgG_1(K)、とIgM(K)で力価は500×〜10,000倍であった。免疫組織学的に老人斑コア、原始老人斑、斑様血管変化を明瞭に染め出した。mcAbの違いにより陽性構造物に若干の差がみられた。生化学的には、粗Am分画と反応したが、Bー蛋白、前駆体APPとの反応性を現在検討している。結論的に、興味ある多数のmcAbが樹立され、新しいエピトープを認識するmcAbも含まれていることが示唆される。今後はこのmcAbを用いて形成機序の解析が可能と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)