Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1988: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Research Abstract |
昭和63年度よりの通算で妊婦25150例でATLウイルス抗体が検査され,113例の(0.45%)が陽性と判定された。うち妊娠終了した例は108例であるが,妊婦検診の途中で転院して分娩施設不明例,岡山県で里帰り分娩し現住所へ帰った例,新生児死亡となった例などがあるためfollw up対象例は70例である。5例は現在妊娠中である。follw up対象例のなかにも定期検診に来院しない例もあり,以下の成績は協力の得られた症例についての結果である。 栄養法は64例中,完全人工乳53例,凍結母乳4例,加温母乳1例,もらい乳1例で64例中57例(89.1%)は感染防止のための栄養法を選択したが,64例中6例(9.4%)は通常の母乳栄養を選択した。 臍帯血中のATLウイルス抗体は検査された53例中すべて陽性であった。 出生後のfollow up成績は,生後12カ月以上経過した児は15例(うち母乳栄養3例)であり,いずれも抗体は陰性であった。 家系調査の結果は,まず対象児の同胞で母乳栄養され生後1年以上経過している児についてATLウイルス抗体を検査したところ、18例中5例(27.8%)で陽性であり感染が成立していると考えられた。 感染経路について妊婦,配偶者,母方父方祖父母について調査するとATL多発地域出身家系が74例中40例(54.1%),白血病家系が2例,供血歴がある妊婦が2例,家族に供血歴が1例,前述のいずれもない家系が29例(39.2%)であった。従来,配偶者感染は夫から妻への感染が主で,妻から夫への感染はないとされている。抗体陽性妊婦の配偶者(夫)について検査すると,43例中7例(16.3%)がATLウイルス抗体陽性であった。7例中配偶者(夫)の家系のみがATL多発地域である例が3例で,逆に妊婦の家系のみがATL多発地域である例が3例あった。家族全体の詳細な抗体検査は困難であるが,この結果は妻から夫への感染の可能性を示唆する結果である。
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