Project/Area Number |
63570918
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
桑山 則彦 徳島大学, 歯学部, 教授 (60013827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今 政幸 徳島大学, 歯学部, 助手 (80116813)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 歯型材 / アルミナ / アルカリ土類 / ほう酸 / 反応膨張 / 焼結 / 寸法変化 / 強さ |
Research Abstract |
ポーセレンジャケットクラウン粉末成形型を支台歯科模型材に取り付たまま焼成するための耐火歯型材の開発を基礎的に試みた。反応膨張と焼結収縮を組合せた系を用いて焼成後の原形との寸法差や強さなどの検討おこなった。反応膨張材にはアルミナ-アルカリ土類(Zn、Mg、Ca、Ba、Sr)二成分系配合物を、焼結材には微量のほう酸を用いた。室温での結合材には正りん酸などを使用した。各粉末原料の粒度調製をおこない粒度分布測定装置により粒径を把握した。その結果、アルミナ-アルカリ土類二成分系の高温での反応膨張率は等モル比に近い配合物が最も高くなり、Ba系では30〜40%の最高膨張率を示した。他の系では5〜15%の膨張率であった。高温での反応生成物はスピネルなどの等モル比の結晶が多いようであった。アルミナ含有量を等モル比より増加させると膨張量は低下した。アルミナ含有量が90%程度の配合物は原形と寸法差の生じない焼成体であったが、曲げ強さは低く、5MPa前後であった。反応膨張率の大きい配合物にほう酸を添加した場合、ほう酸含有量の増加につれて高温での反応膨張率は低下する傾向を示した。また昇温中に最高膨張率を示した後、急速に収縮する傾向が多くの配合物でみられた。しかし、Znを用いた場合は急速に収縮せず、ゆるやかな膨張曲線を示した。原形と寸法差のない焼成体の強さはほう酸含有量の増加につれて高くなる傾向がみられた。中でもアルミナを64%含むZn系ではほう酸含有量5〜7%の配合物が1300℃で1〜2%膨張し、気孔率46%であるにもかかわらず、約40MPaの曲げ強さが得られた。結合材を加えた場合、加熱時の膨張が不均一になるものや発泡する試料もみられた。以上の結果より、原形と寸法差を生じない強度のある耐火模型材が基礎的に可能となった。しかし、結合材など十分でない部分も多く、さらに検討を加えてゆく予定である。本研究の詳細については公表準備中である。
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