Project/Area Number |
63571068
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
米田 幸雄 摂南大学, 薬学部, 助教授 (50094454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻田 喜代一 摂南大学, 薬学部, 助手 (90169219)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | グルタミン酸結合活性 / 副腎 / 可溶化 / キスカル酸 / 高親和性 / 反応温度依存性 / グルタミン酸代謝関連酵素 |
Research Abstract |
ラット副腎より調整した膜標品を、Nonidet P-40で処理すると、その上清中に高い 〔3H〕グルタミン酸(Glu)結合活性が検出された。種々の界面活性化剤についても同様の検討を行ったところ、本剤が最も活性の可溶化率が高かった。この可溶化性は、蛋白量依存性、反応温度感受性、立体特異性、構造特異性、可逆性および飽和性を示した。その結合部位とは単一成分から構成され、Kd値は0.15±0.03μM、Bmax値は35.9±7.6pmol/mg proteinであった。脳ない興奮性アミノ酸レセプターの分類に用いられる三種類のアゴニストのうち、キスカル酸(QA)は濃度依存的にこの可溶化結合活性を阻害したが(5.0%阻害濃度;17.8μM)、N-メチル-D-アスパラギン酸およびカイニン酸はともに活性に著変を与えなかった。QA中にはGluが混在するので、再結晶QAを用いて同様の検索を行ったが、通常のQAの場合と同等度の阻害作用が観察された。しかしながら、QA型レセプターに特異性の高いアゴニストであるAMPAは、本可溶化活性に影響を及ぼさなかった。Na^+イオンは本活性を強く阻害したが、Cl┣D1-,NH4┣D1+┫D1,CA┣D12+┫D1,Mg┣D12+┫D1などの各イオンは活性に変動を与えなかった。SH基修飾剤のPCMBやDTNB、蛋白質分解酵素のプロナーゼ、パパイン、トリプシン、キモトリプシン、あるいはβ-ガラクトシダーゼやホスホリパーゼCなどはいずれも有意に活性を制御した。一方、反応後の反応液を陽イオン交換樹脂で分析すると、Glu以外の放射性化合物が反応中に温度依存的に生成することが判明した。以上の結果により、副腎内に検出されるGlu結合活性はGluレセプターというよりはむしろ、本末梢性興奮組織内に存在するGlu代謝関連酵素に由来する可能性が高いものと推察される。
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