Project/Area Number |
63580052
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
オガワ 昭二郎 お茶の水女子大学, 家政学部, 助教授 (20013196)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 消臭剤 / 消臭繊維 / 媒染染色 / ケブラー / ミョウバン / L-アスコルビン酸 |
Research Abstract |
家庭で使う消臭剤は、これまで吸着ノマスキング作用を利用したものが中心だったが、最近は化学反応を利用して悪臭物質を除去するものに変わりつつある。しかし、これまでの化学的消臭剤は製法が複雑であったり、効果が持続しないものが多かった。本研究はすでに過去の染色法となった媒染染色に使われる金属イオンが脱臭効果をもつのではないかと考え、媒染染色法により布にいくつかの金属イオンを吸着させた。布には綿及び羊毛布を用い、媒染剤にはミョウバン、硫酸第一鉄、塩化第一鉄を用いた。さらに消臭効果を高めるためにお茶染めを行った。すなわち、お茶には消臭効果をもつといわれるフラボイノド類および第一鉄塩との組合せで消臭効果をもつL-アスコルビン酸が含まれるためである。また、第一鉄塩処理後アスコルビン酸処理した布についても検討を行った。バッグ内のアンモニア吸着率をガスクロマトグラフ及び検知管で測定したところ、綿布についてはミョウバン処理したものが最も消臭率が高かった。羊毛布についてはアスコルビン酸処理したものが最も消臭が高く、89cm^2の布が136ppmのアンモニアを60分で98%消臭することがわかった。しかし、お茶染めしたものは媒染剤のみで処理したものより消臭効果が低かった。トリメチルアミンに対しては一般に消臭率は低かったが、硫酸鉄処理後アスコルビン酸処理したものが60分で60%という比較的高い消臭率を示した。以上の結果、綿布にミョウバン処理したものがアンモニアに対し高い消臭性を示したが、アンモニア、有機アミン共に有効なものは羊毛布にアスコルビン酸を第一鉄イオンで吸着させたものであることがわかり、媒染染色法により、簡便な方法で消臭布が得られることを確認した。また、高強度繊維であるケブラーが特に鉄イオンを吸着することを見出したので、鉄吸着ケブラーのアンモニア及び有機アミンに対する消臭性を調べたところ、極めて良好な結果を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)