人生80年代の体力に関する基礎的研究--中高年からの食餌制限と長期中等度運動負荷--
Project/Area Number |
63580104
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
原田 邦彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (80112853)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 加齢 / 中等度運動負荷 / 基礎代謝 / 体脂肪量 |
Research Abstract |
本研究は、現在から未来へかけて高齢化社会の人口構造を考え、中高年者の活動度をいかに増進、維持していくかをライフサイクルの短かいラットを用いて行った。生後5週目より中等度運動負荷(25m/min、10分を1日1回6回/週)により12週間鍛練し、以降食餌制限と週2度の運動負荷を続行させる(T群)と、これに体重を合わせた食餌制限無負荷(RC)群及び飽食対照群(SC)に分けた。また、更に中年期に当る12ヶ月齢時より食餌及運動負荷(20〜25m/minを1日10分;6回/週で12週間、以降週2回の負荷)群(MAT)並びに中年以降食餌制限のみを行った(MRC)5群について、12、15及び18ヶ月齢時の運動能力、基礎代謝(BM)、体温、体脂肪量を測定した。体脂肪量は直接測定できないため水を用いた体積測定から体密度を求め、Brozek(1963)の式により体脂肪量(%)を出した。12ヶ月齢時におけるBM(O_2消費量で示す)はT群で最も高く(218.5ml/分・m^2;P<0.002)、つづいて若年時より食餌制限をしてきている(RC)群(192ml/分・m^2)で、SC群は175ml/分・m^2であった。12ヶ月(中年)からの食餌制限と運動負荷で、負荷直後の15ヶ月齢時には、トレーニングにより有意なBMの増加を示した(P<0.01)。しかし、運動能力では、T群に及ばなかった。食餌制限のみではBMの増加傾向がみられたが、有意な差違は認められなかった。S・C群およびT群は減少傾向にあった。BM測定時の体温の変化も有意な差はないが、加齢により低下の傾向にあった。12ヶ月齢時における体脂肪量はT群が最も低く24.78±8.7%であり、RC群はT群とほぼ同一体重であるのにもかかわらず36.48±6.7%と体脂肪量が多く、代謝量の有意な相違の1ツに活性組織量の差が考えられた。中年過ぎにかけられた食餌量制限(25%減)と運動負荷とにより体脂肪量が41.67±5.3%から36.54±1.0%に減少したが有意差はなく、食餌制限のみの場合にも同じく減少の傾向にあった。従って、中年以降の食制及運動負荷群の代謝の亢進には、活性組織酵素活性増大が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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