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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
核融合炉候補材の14MeV中性子による放射化や損傷の評価の際基礎データとなる放射化断面積のうち特にデータの不足している短寿命核生成断面積の精密測定を放射化法を用いて行なった。中性子照射は大阪大学工学部の強力14MeV中性子工学実験装置を用いて行ない、Ge検出器で放射化量を測定し断面積を決定した。 1.中性子源から15cmの位置に重水素ビームに対し0°、45°、95°、120°、155°、の計6方向、14.9MeVから13.4MeVの間、中性子エネルギーがほぼ等間隔になるように気送管を設置した。1ないし3半減期照射した。 2.各照射位置での中性子エネルギーはNbとZr箔の放射化量から決めた。中性子束モニターとして^<27>Al(n,p)^<27>Mg(T_<1/2>=9.5m)反応の断面積を^<27>Al(n,α)^<24>Naを基準に決定し用いた。 3.γ線をほとんど放射しないβ^+放射核種の測定法を新たに工夫、検討した。β吸収板を用いれば511keV消滅放射線を通常のγ線とみなせること(±1%以内で)がわかり測定可能核種の拡大ができた。 4.散乱中性子の補正を測定により得られた中性子スペクトルを用いて行なった。最大7%程度の補正量であり、従来の文献にはこの補正を行なっていないものが多くデータ相互間のくいちがいの一因がわかった。 5.半減期が1分から20分程度の以下の反応の断面積を測定した。^<63>Cu(n,α)^<60m>Co,^<65>Cu(n,α)^<62m>Co,^<54>Fe(n,2n)^<53m>Fe,^<92>Mo(n,2n)^<91m,g>Mo,^<92>Mo(n,α)^<89m>Zr,^<97>Mo(n,p)^<97m>Nb,^<98>Mo(n,n′p)┣D197mNb,┣D190┫D1Zr(n,2n)┣D189m┫D1Zr,┣D194┫D1Zr(n,p)、┣D114┫D1N(n,2n) 6.断面積測定に必要な半減期の精密測定を^<13>N,^<53g>Fe,^<94>Y,^<60m>Co,^<62m>Co,^<97m>Nb,^<89m>Zrについて行なった。 データ解析は一部を除きほぼおわり、学会(日本原子力学会、1988)と核データ国際会議(1988,Mito)で発表した。1989年中には学会誌に投稿できるよう準備中である。
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