Project/Area Number |
63601012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島崎 邦彦 東京大学, 地震研究所, 助教授 (50012951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮武 隆 東京大学, 地震研究所, 助手 (60126183)
岡村 眞 高知大学, 理学部, 助教授 (10112385)
千田 昇 大分大学, 教育学部, 助教授 (90111236)
中田 高 広島大学, 文学部, 助教授 (60089779)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 活断層 / 都市の地震危険度 / 強震動予測 / ピストンコアリング / 残留磁化 / 地震断層 |
Research Abstract |
活断層データに基づく地震パラメターの推定法は、各都市の地震危険度(強震動予測値)の推定に大きく影響を与える。特に、複雑に分布している活断層のどの部分が、一回の地震として同時に変位するのかという問題に関しては、基本的な物理過程理解への手がかりが全くない状態である。本研究は、断層セグメント間の相互作用の経過を、時間的に追跡できる手法を確立した。この手法によれば、各断層セグメントから繰り返し発生する、個々の地震の変位部分を知ることができる。本手法を試みる地域として選んだ別府湾では、海底下15mまでの連続した堆積物をピストンコアラーで採取することに成功した。このことにより、過去6000年間に発生した全ての地震に対し、各断層セグメント上の変位分布を明らかにすることが可能となった。今後、多くのセグメントに対しこの手法を適用し、近接活断層の相互作用の詳細を解明する予定である。 別府湾北西部の正断層、豊岡沖断層(仮称)と亀川沖断層(仮称)において、それぞれ断層を挟む2点で、ピストンコアラーによる海底下約15mまでの連続した堆積物の採取に成功した。豊岡沖断層の両側2点のコア資料は、10cmおきに粗粒成分構成比を顕微鏡下の面積比からも求め、地層の対比に使用した。また、5cmおきに残留磁化の測定も行った。この結果、過去6000年間に3回の地震が発生したことが明らかとなった。地震発生年は、アカホヤ火山灰(約6300年前)以降の堆積速度が断層の下盤側で一定であるとして求めた。この仮定は、コア試料中の残留磁化の伏角の変化が、古地磁気学データと一致することから支持される。音波探査の結果、当該断層上の個々の地震の変位分布は、互いに相似であることがわかった。変位分布の相似性は、将来発生する地震の震源過程を強く拘束するので、強震動の予測に役立つと期待される。亀川沖断層のコア試料は現在解析中で、まもなく二断層間の相互作用が解明できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)