気体状有機ハロゲン化合物の接触燃焼処理に関する研究
Project/Area Number |
63602031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
今村 成一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00027898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 信伍 中部大学, 工学部, 助教授 (00102765)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 有機塩素化合物 / 分解 / 燃焼 / 吸収固定化 / 固体酸触媒 / チタニアシリカ |
Research Abstract |
前年度は気体状有機塩素化合物の接触燃焼処理法として、固体酸触媒による分解、発生する無機塩素の吸収固定化、残存する炭素質の完全燃焼の三段階からなる多段式燃焼処理法の有効性を示したが、本年度は最も重要な第一段階の酸接触分解を詳細に検討した。 モデル物質である1,2ージクロルエタンの分解をシリカアルミナ、ゼオライト、モルデナイト、ZSM5、チタニアシリカを用いて行った。チタニアシリカを用いると400度という低温で1,2ージクロルエタンの完全分解を行うことができ、生成物としての炭素分(一酸化炭素と二酸化炭素の合計)および無機塩素の物質収支も100%であった。ゼオライトやモルデナイトも400度においてほぼ100%の分解率を示したが、塩素分および炭素分の物質収支が合わなかった。チタニアシリカを除く酸触媒は反応中に分解活性が低下した。これらの酸触媒では炭素質が触媒表面に沈着するコーキング現象が見られており、炭素質によって活性点が覆われるために失活が起こることがわかった。チタニアシリカおよびゼオライトの表面にnーデカンを含浸させて窒素気流中で高温処理をし炭素質を沈着せしめ、その後空気中で昇温して両触媒の酸化活性を見た。チタニアシリカはゼオライトと較べ200度も低温で炭素質の酸化が起こり、燃焼活性が高いことが認められた。このように、チタニアシリカは酸触媒であると同時に他の固体酸触媒と異なり、遷移金属であるチタンに由来する酸化特性をもあわせ持つ特異な酸触媒であり、その酸化活性により表面に析出する炭素分を燃焼除去するために失活を防ぐことがわかった。また、1,2ージクロルエタンの分解によって得られる無機塩素分は取扱の容易な塩化水素のみであり、したがって、この触媒は気体状有機塩素化合物の多段式接触燃焼処理の第一段階で使用するに優れた触媒であることせ見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)