リグニンの低分子化によるバイオマス変換前処理の研究
Project/Area Number |
63603015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
越島 哲夫 京都大学, 木材研究所, 教授 (00109068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 隆一 京都大学, 農学部, 教授 (30032931)
桑原 正章 香川大学, 農学部, 教授 (40035978)
沢田 達郎 金沢大学, 工学部, 教授 (80019728)
笹谷 宜志 北海道大学, 農学部, 教授 (80001410)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥18,600,000 (Direct Cost: ¥18,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥18,600,000 (Direct Cost: ¥18,600,000)
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Keywords | マイクロ波加熱 / 細孔分布 / リグニンペルオキシダーゼ / 爆砕 / 常圧加溶媒分解 |
Research Abstract |
木材・竹・バガスの主体であるリグノセルロースを酵素ならびに酵母により液体燃料に変換するときに必要な前処理の効果を明らかにし、より有効な方法を発展させることを目的とした。(1)マイクロ波照射によるリグノセルロース前処理(越島哲夫):マイクロ波加熱による前処理効果は広葉樹では大きいが針葉樹では小さい。その理由は針葉樹リグニンでは分解時に縮合も同時に進行する結果、細孔の生成が抑えられ、その結果細孔表面積が広葉樹に較べ著しく小さく、糖化が抑制されることを明らかにした。(2)遺伝子工学的に育種された担子菌による脱リグニン(桑原正章):リグニンペルオキシダーゼ遺伝子を変異株の染色体DNAからクローニングし、ジデオキシ法によりその塩基配列を解析した。本遺伝子はシグナルペプチドを構成する28コのアミノ酸に相当する配列とコードタンパクを構成する344コのアミノ酸に相当する配列を含み、さらに構造遺伝子中に18ケ所のイントロン配列を認めた。(3)爆砕によるリグノセルロース前処理(沢田達郎):爆砕を省エネルギー化すると共に高効率化するため、2段型爆砕装置を開発した。ユーカリを用い1段目で3MPaの蒸気により1分間蒸煮したチップを爆砕により2段目反応器に移し、再び3MPaの蒸気で1分間蒸煮・爆砕後アルコール醗酵した。2段爆砕によりアルコール濃度は3.2→3.6g/lに上昇したが4MPaのチッ素ガスで加圧するとき4.1g/lまで増加した。(4)加溶媒分解による脱リグニンとリグニンの液体燃料化(笹谷宜志):化学的前処理として有効な酢酸・水素常圧脱リグニンにおいて用いる触媒を硫酸におき換えた系を詳細に検討した。その結果フェノールを加えることにより84〜88%の脱リグニンが常圧下で可能となった。(5)農林産資源から得たリグニンを炭素源とするアルコール醗酵(松野隆一):Clostridium indolisおよびSphenoidesはリグニンモデル物質からアルコールを生産した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)