Project/Area Number |
63603532
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺本 正明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60026086)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
|
Keywords | 支持液膜 / 流動液膜 / ガリウム / インジウム / 能動輸送 |
Research Abstract |
省エネルギー的で高濃縮性を有する機能性分離膜として注目されている能動輸送液膜をさらに高機能化し、液膜の問題点を克服して実用化へと進展させることを目的として一連の研究を行った。 まず、安定で膜比表面積が大きい新しい液膜形態として、原液相が流れる中空糸群と逆抽出液が流れる中空糸群が互いに相隣り合うように直交させて配置し、中空糸外部に有機液膜相が流れる方式の直交流中空糸流動液膜モジュールを試作した。有機リン酸糸抽出試薬を担体とするZnの能動輸送実験を行い、本モジュールは約1ヶ月にわたって安定で、効率よくZnが汲み上げられることを確認した。 現在イオン交換樹脂吸着法で行われている亜鉛抽出残渣浸出液中のGa、Inの回収・濃縮を含浸液膜法で置きかえる可能性を検討するため、2-ブロモデカン酸を担体とする含浸液膜によるGa、In、Zn、Alの同時透過実験および分配平衡実験を行った。膜透過速度は各種拡散過程、抽出平衡を考慮した膜透過モデルによりほぼ説明できた。また、回分膜透過実験における金属イオンの透過率と連続式含浸液膜モジュールでの金属イオンの透過率との対応関係に基づいて、回分実験結果からモジュールの所要膜面積を決定する簡便法を提出した。本方法により、本プロセスに含浸液膜法を適用した場合の膜所要面積は240m^2と概算され、モジュールコストは非常に安価であることが判明した。 含浸液膜による希土類の分類に対して高選択性を賦与する手法について検討した。すなわちYとErとを有機リン酸系抽出試薬を担体とする含浸液膜により分離する場合の分離係数(Er/Y)は1.4であるが、原液相に水溶性錯化剤ジエチレントリアミン五酢酸を添加することにより、(Y/Er)分離係数を約5まで向上させることができた。透過選択性に対する操作条件の影響は反応を伴う拡散モデルにより説明された。
|