二成分混合冷媒を用いるヒートポンプの高性能蒸発器の開発
Project/Area Number |
63603540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 駿 九州大学, 工学部, 教授 (30037741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 崇 九州大学, 工学部, 助手 (60117249)
森 英夫 九州大学, 工学部, 助教授 (70150505)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 沸騰熱伝達 / 蒸発熱伝達 / 混合冷媒 / 水平管内流 / 伝熱促進 / 蒸発器 / ヒートポンプ |
Research Abstract |
1.R22-R114混合冷媒および各単一成分冷媒の水平平滑蒸発管内熱伝達に関する実験を前年度とは異なる条件で行い、混合冷媒の熱伝達係数は、核沸騰が伝熱に大きく寄与する領域では物性値が等価な単一成分冷媒より低くなるが、強制対流が支配的な領域では単一成分冷媒とほぼ等しいという前年度得た結果を再確認した。 2.混合冷媒の管内流沸騰・蒸発熱伝達に関する従来の整理式では上述の特性を十分考慮していないため、実験データの示す傾向を表すことができず新たな整理式を作成する必要がある。 3.管周方向に一様な厚さの液膜が形成される気液環状二相流の詳細な伝熱モデルを作成し、気相および液相中の成分冷媒の半径方向拡散が伝熱に及ぼす影響を計算して検討した結果、この影響は小さく、熱伝達係数がたかだか20%低くなる程度である。すなわち、核沸騰が生じていない強制対流支配域では、混合冷媒の蒸発管内熱伝達に及ぼす半径方向の物質拡散の影響は小さいことが理論的にも確認された。 4.混合冷媒の水平管内環状二相流領域における熱伝達係数は、管周方向に幾分変化し、単一成分冷媒の場合とは逆に、管頂部で低く管底部で高くなる。この原因を調べるために、液膜厚さの管周方向の分布形を仮定し、管周方向の物質移動も考慮したモデルに基づいて計算した結果、管頂部ほど液膜が薄くなり、それに伴って低沸点成分の濃度が小さくなって気液面温度が高くなるためであることを明らかにした。 5.内面にら旋状の微細な溝を加工した管を用いて、R22-R114混合冷媒および各単一成分冷媒の低流量域における沸騰・蒸発熱伝達の実験を行った結果、溝付管による伝熱促進の程度は、クオリティの低い領域で単一成分冷媒の場合より劣るが、高クオリティ域では単一成分冷媒の場合と同程度あるいはむしろ大きいということが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)