Project/Area Number |
63604507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上野 昭彦 東北大学, 薬学部, 助教授 (50091658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 長夫 東北大学, 薬学部, 助手 (60124575)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ポリペプチド / アゾベンゼン / トランス-シス光異性化 / 二次構造制御 / ポリアスパルテート / ヘリックス / 共重合体 |
Research Abstract |
側鎖にオクタデシルおよびアゾベンゼンを有するポリアスパルテート共重合体について、二次構造の光制御の試みを行なった。まず、共重合体の安定性に関する知見を得るためにトリフルオロ酢酸(TFA)が二次構造におよぼす影響を検討した。1,2-ジクロルエタン中、室温で、アゾベンゼン含量が26%以下の共重合体の右巻らせんの安定度は低かった。アゾベンゼン含量47%の共重合体は、TFAの添加に伴い右巻らせん→左巻らせん→ランダムコイル変化を示した。アゾベンゼン含量68%以上の共重合体は左巻らせんであり、TFA添加により緩やかにランダムコイルになった。また、0℃から加温することにより、アゾベンゼン含量47%以上の共重合体は右巻へらせんを逆転させた。室温では、アゾベンゼン含量68%以上の共重合体のみが光照射による左巻らせん→右巻らせんの変化を示した。しかし、室温で光による構造変化を示さなかったアゾベンゼン47%の共重合体も、加温し左巻らせんにした状態で同様のらせん反転を示した。次に、共重合体のフィルムを作製し、温度と二次構造の関係を検討した。アミドA、エステル(C=O)、アミドI、アミドIIの赤外吸収波数を温度に対してプロットしたところ、アゾベンゼン含量47%以下の共重合体は、すべて、温度上昇に伴い60-70℃で右巻α-らせんから左巻π-らせんに変化した。アゾベンゼン含量がより多い共重合体は、温度に無関係に左巻π-らせんであった。これらのフィルムでは、光照射によるトランス-シス光異性化は起こるが、二次構造変化は観察されなかった。そこで、可塑剤を加えた柔らかいフィルムを作製し光照射したところ、アゾベンゼン89%の共重合体について、20%程度の二次構造変化が観察された。
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