Project/Area Number |
63604513
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
古澤 邦夫 筑波大学, 化学系, 助教授 (90015561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菜嶋 健司 工技院, 計量研究所, 研究員
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 複合粒子 / ヘテロ凝集 / 濃厚コロイド系 / 構造形成 / Depletion効果 / 高分子ラテックス / シリカ粒子 |
Research Abstract |
材料の多様化、高付加価値化の観点から、無機粒子と有機物質をコロイド次元で結合させた無機-有機複合粒子の分散系は注目に値する新材料と言える。本研究では無機-有機複合微粒子の作製に関する基礎的研究を行うと共に機能性材料の開発と関連した濃厚分子系の構造形成について二、三の検討を行った。 1)無機・有機複合粒子の調整:今年度は特に有機粒子(両性ラテックス;粒子径2a=250nm)と無機粒子(球状シリカ;2a=240〜1590nm)をヘテロ凝集させて得られる複合粒子の生成に対する両成分粒子の粒子径比の影響及び系への電解質(K_2SO_4)及び水溶性高分子(ヒドロキシルプロピルセルローズ:HPC)の添加の影響を調べた。その結果、独立した複合粒子を作製するには成分粒子の粒子径比が3〜4以上必要であること、電解質を添加するとシリカ上に吸着したラテックス粒子の吸着密度が増大し、K_2SO_4の濃度が1.46×10^<-2>Molになると吸着被覆率(0)が1に近づくこと、及び媒質中に水溶性高分子を添加すると吸着親和力が弱められ有機成分含量の少ない複合粒子が生成されること等が解った。 2)ラテックス濃厚系のOrder構造形成とDepletion効果;本年度は溶液中での分子の広がりが極端に異なる二種類の水溶性高分子(HPC及びポリスチレンスルフォン酸ソーダ(PSSNa)を選びラテックスのOrder構造形成挙動にDeplition効果がいかに影響するかをOrder相からの反射スペクトルを測定して検討した。高分子にHPCを用いると粒子体積分率(Φ)が小さい場合、濃度の増加と共に粒子間距離(Dm)はやや増大し、やがてOrder構造の崩壊が観察された。一方、高分子電解質のPSSNaを添加した場合Dm-値への寄与は大きくいずれもDm-値を著しく減少させた。これはPSSNaの大きな排除体積に基づく強いDepletion効果の結果で、この効果は系の相分離を引き起こすことが解った。
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