機能性人工アミノ酸を含むペプチドや蛋白質を基幹とするバイオエレクトロニクス材料
Project/Area Number |
63604529
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宍戸 昌彦 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (60026268)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ペプチド / 蛋白質 / 人工アミノ酸 / 光機能 / バイオエレクトロニクス |
Research Abstract |
タンパク質中での電子移動を外部から光や電子を与える事で制御できると、様々な生体機能の制御が可能になるであろう。この様な人工的な機能をタンパク質に導入することは現在のタンパク質工学や遺伝子工学の枠内では実現が困難であり、様々の機能性側鎖をもつ非天然アミノ酸を含んだペプチドやタンパク質を合成することによって初めて可能となろう。本研究は上のような考えのもとに研究を進めている。すでに前年度において、ピレン、アントラセン、ジメチルアニリンなどの光・電子機能性側鎖をもつ光学活性人工アミノ酸が合成され、またそれらを含むポリペプチドが合成された。本年度はそれらの光特性を調べることに重点を置いた。その結果つぎの三点について成果が得られた。 1.ポリペプチドに沿ったアントリル基の一次元配列に沿って光エネルギーが極めて高速に、かつ効率よく移動することがわかった。この事は空間的に薄く広がった光のエネルギーをタンパク質中の特定の反応中心へ導くためのエネルギー伝達体が開発できた事を意味している。 2.ポリペプチド中に一定の距離を置いて固定された一対の電子供与体-受容体の間の光誘起電子移動速度が初めて測定された。この結果は光エネルギーによって電荷分離を最も効率よく起こさせることのできる、光反応中心の構造設計が可能になった点に意義がある。 光スイッチ機能をもつ脂質ペプチドが合成された。このペプチドは水溶液中暗下では会合状態にあるが、紫外光照射によって分子分散することがわかった。この結果は光によって薬剤の放出を制御できるリボソームの開発につながることが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)