Project/Area Number |
63606004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小尾 欣一 東京工業大学, 理学部, 教授 (10016090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 勇一 東北大学, 理学部, 助教授 (90004473)
小谷野 猪之助 分子科学研究所, 助教授 (80016089)
吉原 經太郎 分子科学研究所, 教授 (40087507)
土屋 荘次 東京大学, 教養学部, 教授 (40012322)
佐藤 博保 三重大学, 工学部, 教授 (20029440)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥20,200,000 (Direct Cost: ¥20,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥20,200,000 (Direct Cost: ¥20,200,000)
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Keywords | 光ー光二重共鳴 / 振動高励起分子 / ハイパーファインビート / 内殻光イオン化 / 多光子イオン化 / 外部磁場効果 / カオス / 振動ー回転相互作用 |
Research Abstract |
1.単一回転振電準位の電子緩和:(1)光ー光二重共鳴法をもちい、MO_2の可視部の吸収帯で多くの準位で状態間混合が起きていることを見いだし、その解析から1光子吸収では禁制の^2A_2状態について実験で初めて知見を得た。(2)発光の偏向特性とその外部磁場効果から、励起状態における電子スピンと核スピン間のハイパーファイン相互作用および核スピンが励起分子のダイナミックスにおよぼす効果を重ピリジンについて明らかにした。(3)レーザー光の4波和混合により波長可変の真空紫外光を発生させ、光励起分子の特徴を分光学的に明確にする道をひらいた。(4)高振動励起状態を調べるために誘導放出分光法をSO_2に適用して、高エネルギー領域の振動準位構造を決定した。古典力学による予想と異なり、振動運動は準周期的であることが明かとなった。 2.光解離ダイナミックス:(1)気相のベンゼン類やオレフィン類を真空紫外レーザー光を吸収して生じた高振動励起分子が、さらに第2の光を吸収して解離する新しい分子解離機構を見いだした。また、クラスター中におけるスチルベンのラスートランス光異性化反応について研究をした。(2)シンクロトロン放射光と光電子ー光イオンコインシデンス法を用いて、3メチルガリウムおよび4メチルスズの内殻電子励起に伴う解離過程を調べ、d軌道に空孔ができることによる混成軌道の変化と解離機構との一般則を見いだした。 3.光イオン化:金属の多光子イオン化により生じる1価の金属原子イオンと分子ビーム中のベンゼン、アミン類、ヘキサカルボニルクロムとの反応によって生じる錯体イオンを検出し、反応機構について考察した。 4.緩和機構の理論的解析:時間分解共鳴多光子イオン化角度依存光電子スペクトル強度の定式化を理論的に導くことにより、光励起分子の振動ー回転相互作用による位相緩和機構を解明できることを示した。
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