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励起分子の動力学と化学反応に関する理論的研究

Research Project

Project/Area Number 63606504
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

加藤 重樹  東京大学, 教養学部, 助教授 (20113425)

Project Period (FY) 1988
Project Status Completed (Fiscal Year 1988)
Budget Amount *help
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1988: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Keywords励起分子 / ポテンシャル面 / 分子内電子移動
Research Abstract

本研究課題では、励起分子の動的過程を分子軌道法計算により得られたポテンシャル面に基づいて考察することを目的としている。本年度は、溶液内の光化学過程についての研究をおこなった。具体的には、極性溶媒中で励起状態での電子移動反応を起こす典型的な分子であるN、N-ジメチルアミノベンゾニトリル(DMABN)の動的挙動について取り扱った。具体的には、abinitioSCF-CI法によりDMABNの基底状態及び3個の励起状態のポテンシャル面の計算をおこなった。また、CI計算により得られた電子密度行列を用いて水とDMABMとの相互作用ポテンシャルを求めた。この際、励起状態は溶媒分子との相互作用に対して安定となるようにdiabatic表現に変換した。以上の計算により(1)NC内部回転角度が90°のとき電子移動状態となるS_2状態はこれまでは考えられていたのと異なり、気相ではNC内部回転に対してエネルギーが増加する。(2)DMARNとH_2Oとの相互作用は、両者が同一面にあるときが最も大きく、また、S_1状態によりS_0状態の安定化エネルギーが大きい等がわかった。この結果は、分子線による実験結果と良く一致している。上で得られたポテンシャル関数を用いて水溶液中での分子内電子移動反応の機構を調べるためDMABNと350個のH_2O分子の系についてモンテカルロ計算をおこなった。結果は。(1)各状態の平均力ポテンシャルを求めたが、S_0とS_1状態では気相におけるそれと良く似ていること。また、S_2状態は気相と異なりNC内部回転角の増加に対してポテンシャルが減少することがわかった。また(2)S_1状態からS_2状態への遷移は、NC内部回転角が約30°と近傍で起こることがわかった。以上の結果に基づいて反応経路モデルを用いてDMABNの分子内電子移動反応における分子内運動と溶媒の誘電緩和の役割りについて考察した。

Report

(1 results)
  • 1988 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

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All Publications (2 results)

  • [Publications] 加藤重樹: Journal of Chemical Physics. 88. 3045-3056 (1988)

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      1988 Annual Research Report
  • [Publications] 青柳睦: Journal of Chemical Physics. 88. 6409-6418 (1988)

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URL: 

Published: 1988-04-01   Modified: 2016-04-21  

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