Project/Area Number |
63607523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 亨 九州工業大学, 工学部, 教授 (10029134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 雅彦 九州工業大学, 工学部, 助教授 (30158117)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | シクロブテニルホスホニウム塩 / シクロブタン縮環化合物 / ホスホノブテノリド / 縮環γ-ラクトン / シクロサルコマイシン |
Research Abstract |
従来全く知られていない脂環内およびヘテロ環内の二重結合をリン官能基で活性化した反応試剤を開発した。リン官能基で活性化された環式二重結合化合物を活用した炭素縮環化合物、ヘテロ環縮環化合物の新合成法の開発と応用を行った。 1.シクロブタン縮環化合物の新合成 光化学を利用するシクロブタン縮環化合物の合成はよく知られているが、官能基の導入などの問題点がある。我々が開発したシクロブテニルホスホニウム塩と種々のメチレン鎖を有するオキソアルキルマロン酸エステル誘導体の反応を行った。2-オキソマロン酸エステル誘導体の反応では、一工程でエステル置換基を有するビシクロ[3,2,0]ヘプテンを高収率で得た。3-オキソマロン酸エステル誘導体との反応では、相当する縮環化合物のビシクロオクテンと転位生成物の1:1混合物を、また4-オキソマロン酸エステル誘導体との反応では、トランスおよびシス-ビシクロ[5,2,0]ノネンを生成した。このように官能基を有する種々の員数のシクロブタン縮環シクロアルカンの簡便な新合成の開発に成功した。 2.α,β-縮環-γ-ラクトン化合物の新合成 α-ホスホノ-△^<α,β>-ブテノリドを開発した。このホスホノブテノリドとオキソマロン酸エステルとの反応では、一工程で種々の員数と置換基の異なるα,β-縮環-γ-ラクトンを合成することに成功した。また保護されたカルボニル基を有する1,3-ジチアンとの反応では、2〜3工程の操作により良好な収率で縮環γ-ラクトンを得た。本手法により合成した縮環γ-ラクトンを還元、加水分解することによりシクロサルコマイシンやその誘導体を高収率で得るのに成功した。本手法によるシクロサルコマイシンの合成は従来法に比べ反応工程数、収率の点で優れている。
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