反応性固体表面の設計と吸着分子の配向、結合状態に関する研究
Project/Area Number |
63609507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩澤 康裕 東京大学, 理学部, 教授 (40018015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 哲也 東京大学, 理学部, 助手 (70184299)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高分解能電子エネルギー損失分光法 / モリブデン結晶面 / 表面設計 / 表面構造 / ルテニウム結晶面 |
Research Abstract |
超高真空技術の進歩やさまざまな表面解析機器の開発により、清浄結晶表面上の原子や吸着分子の構造、電子状態及び挙動が捉えられるようになり、固体表面が持つ高い反応性や特異な物性が具体的に認識されるようになってきた。最近では次のステップとして積極的に個体表面を修飾し、特異な表面物資相や新しい機能表面を作製する研究が始まっている。本研究者らは62年度の本重点領域研究の下で、Ru(001)表面をFe原子により修飾することにより、Ru表面ともFe表面とも異なる反応性の高い表面を得て、新しい反応性表面における吸着COの解離素過程を高分解能電子エネルギー損失分光法(HREELS)により解明した。本研究では、最外層がMo原子の一次元鎖状構造をとるMo(211)表面上に、酸素原子を規則的に配列した表面を作製して、表面の化学的環境と気体分子の吸着配向及び結合状態との対応を明らかにし、新しい反応性表面作製に関する研究を行った。従来、Mo単結晶表面に関しては余り研究が行われていないため、まずMo(211)面をMo単結晶ロッドから切り出し、機械的研磨を行った後、Ar^+スパッタリング、酸素処理、電子加熱アニール、Ar^+スパッタリングの繰り返しでMo(211)面の清浄化を行った。清浄Mo(211)面に基づくLEED(低速電子回析)の(1×1)構造を確認の後、酸素を吸着させると(2×1)構造の新しいサブスポットが観察され、吸着酸素原子はMo(211)表面で周期構造を作って存在していることが確認された。さらに、角度分解型紫外光電子分光法(ARUPS)を製作し、異方性を持つMo(211)面に吸着した原子・分子の電子状態及び配向状態を調べ、それらの対応を試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)