表面エレクトロマイグレーションによって形成される半導体表面層の研究
Project/Area Number |
63609510
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
安永 均 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 直樹 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50017406)
名取 晃子 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50143368)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | エレクトロマイグレーション / 表面拡散 / 質量輸送 / シリコン表面 / 超薄膜 / 走査オージェ電子分光 |
Research Abstract |
半導体清浄表面上のヘテロ超薄膜が示す表面エレクトロマイグレーションは固有の被覆率と構造をもつ表面層を形成する場合がある。これまで、この質量輸送現象を広範な系(Si(111)上のIn、Ag、Sn、Sb、Au、Be、Ni、Ti、Al)に対して調べてきた。昭和63年度は、新たに、1)Si(111)上におけるCu、Ge、Ga、Bi:2)Ge(111)上におけるAg:3)MoS_2(001)上におけるAgを調べた。その結果、Si(111)7×7上でCuは、電動初期、電流方向へ質量輸送され、陰極側のSi清浄表面には1原子層のCu被覆層が形成された。その後、CuとSiの反応あるいは相互拡散が一定量進んだと考えられる段階でこの輸送は止んだ。Si(111)上のGeは、直流通電によって、初め表面拡散が顕著であったが、時間がたつにつれ電流と反対の方向への質量輸送が明瞭に観察できるようになった。Si(111)7×7上のGaは、これまで見られなかった独特の輸送形態を示し、Ga蒸着領域の2次元形状はそのままの形を保ってSi表面上を滑って、電流方向に輸送された。MoS_2上のAgは質量輸送を明瞭には示さなかった。他の系の研究は目下進行中である。 表面エレクトロマイグレーションの機構を解明するため、Si(111)7×7上のAgの交流通電に対する応答を調べた。周波数範囲は50KHz以下である。Ag層パッチ電流方向両側の広がりの大きさは直流による広がりと同程度であった。電流に垂直な方向へは同程度あるいはそれ以上の広がりが観測された。これらの広がりは周波数によらなかった。これを純粋に温度上昇だけによる熱拡散の広がりと比較すると、大きさは同程度であったが広がったパッチの形状には明瞭な差異が認められた。これに基づき機構の解明に迫っている。購入設備は試料温度の調節と交流通電に用いた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)