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光化学反応生成物(有機物)の大気から深層海水への移行に関する研究

Research Project

Project/Area Number 63610512
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

河村 公隆  東京都立大学, 理学部, 助教授 (70201449)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河村 公隆  東京都立大学, 理学部, 助教授 (70201449)
Project Period (FY) 1988
Project Status Completed (Fiscal Year 1988)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords海洋大気 / 深層海水 / オメガオキソ酸 / ケト酸 / ジカルボン酸 / 光化学反応生成物 / 堆積物 / セジメントトラップ
Research Abstract

本年度は、東シナ海堆積物(5試料)および北太平洋沿岸堆積物・日本海溝セジメントトラップ(各1試料)中に、大気中で光化学反応によって二次的に生成されるケト酸、ヒドロキシ酸、ジカルボン酸の検索を15Mbカートリッジストリーミングテープドライブ(備品として購入した)を組み込んだGC-MSを用いて行なった。
ケト酸の一種であるWオキソ酸はすべての試料中に検出され、C_9に最大値を示す分布を示した。この結果は、海洋堆積物中で報告されているWオキソ酸の分布と一致しており、不飽和脂肪酸(生物起源のものはC_9位に二重結合を持つ)の酸化によって大気中で二次的に生成するWオキソ酸が海洋に落下後、堆積物まで輸送されている事を示している。これは、Wオキソ酸が海洋大気から深層海水への有機物輸送のトレーサーとして有効に使える可能性を明らかにした。
これに対し、ケト酸の位置異性体(4-ケト、5-ケトなど)は堆積物中に微量検出されたが、海洋大気中で報告された分布(C_<11>、C_9に最大値を示す場合が多い)とは必ずしも一致しなかった。又ヒドロキシ酸についても同様で、堆積物中では、バクテリア起源と考えられる3-ヒドロキシ酸が主成分であり、大気中で報告のある他の位置異性体は微量であった。この結果は、大気中で二次的に生成されるケト酸、ヒドロキシ酸は、深層海水まで供給されるものの、その量は、海水中、堆積物中で微生物的に生成するものにくらべ、相対的に少ない事を意味している。
一方、ジカルボン酸は、C_9に頂点を持ち分布を示し、大気中のそれに似ているが、陸上物質(土壌など)に由来する成分も含んでいた。
以上の結果は、表面海水で生物生産された不飽和脂肪酸が、大気中に移行後光化学的酸化反応を受け、その生成物が、海水表面に落下し、更に深層海水にまで輸送されていることを示している。

Report

(1 results)
  • 1988 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Kimitaka,Kawamura: J.Oceanogr,Soc.Jpn.

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  • [Publications] Kimitaka,Kawamura: Marine Chemistry.

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Published: 1988-04-01   Modified: 2016-04-21  

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