衝撃波を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式の数値解法の開発
Project/Area Number |
63613501
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高山 和喜 東北大学, 高速力学研究所, 教授 (40006193)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1988: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 衝撃波 / 圧縮性流れ / ナビェ・ストークス方程式 |
Research Abstract |
高速空気力学の分野では、衝撃波を伴う流れの解明が重要な研究課題となって久しい。衝撃波は非線形双曲偏微分方程式で記述される現象にあらわれる非常に急峻な状態量の変化である。従って、衝撃波を安定に不連続面として数値解析することは容易ではなかった。しかし、スーパーコンピュータの発達によって、衝撃波を含む複雑な流れを精度良く差分法によって解くことが可能となりつつある。本研究は衝撃波を含む高速気流を定量的に解くための数値解法の開発を目的とする。 開発する数値解法は二次精度TVD型差分法である。まず二次元非定常非粘性流れについて本差分法を適用し、衝撃波管内においた種々の物体まわりの流れを解いた。次に、この手法を二次元非定常粘性流れの解法に拡張した。その数値解法の結果をホログラフィ干渉計法による定量的密度分布の実験結果と対比することにより、開発した数値解法の検証を行なった。衝撃波管内流れについて、マッハ数、気体比熱比およびレイノルズ数を一致させると、実験と数値解は非常に良く一致した。このことより、開発した手法の信頼性が確認された。数値計算の応用例として、以下の諸問題を解析した。(1)固気二相衝撃波管内流れ;衝撃波背後に生ずるレーリー型境界層およびブラジウス型境界層の特性を明らかにし、特に、微粉塵混入の効果を定量的に明らかにした。(2)超音速ノズルの始動過程の解明;二次衝撃波の生成とノズル内の衝撃波と境界層の干渉を明らかにした。(3)水中衝撃波のフォーカッシング;TVD法を水中衝撃波の伝播・収束現象の解明に適用し、収束点における高圧発生の機序を明らかにした。(4)一つの生産光学への応用として、衝撃波過給機内の波動を解析した。以上、二次元非定常粘性流れについて、本手法の有効性をよく実証できた。今後三次元非定常流れの解明に本手法を適応することを検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)