リンホカイン、活性化抗原に対する抗体を用いたヒト増殖因子受容体の解析
Project/Area Number |
63614514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
淀井 淳司 京都大学, 医学部, 助手 (80108993)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥11,000,000 (Direct Cost: ¥11,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥11,000,000 (Direct Cost: ¥11,000,000)
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Keywords | 成人T型白血病 / ADF / チオレドキシン / 還元酵素 / IL-2R / Tac / p70 / YT細胞 / YTA-1抗体 / FcεR2 / CD23 |
Research Abstract |
1.ATL由来細胞が産生するIL-2R/Tac誘導因子、ATL-derived factor(ADF)のcDNAをクローニングし、更に大腸菌、有核細胞を用いて組み換えADFを産生して、諸生物活性を検定した。当初報告したようなIL-2R/Tac誘導活性に加えて、リンパ系細胞における増殖誘導活性や、各種サイトカインとの共同効果が認められ、またNK細胞の細胞傷害性を増強するとの知見もある。ホモロジー検索の結果、ADFが原核細胞の還元酵素チオレドキシンと相同性を持ち、自身も強い還元活性を持つ物質であることが明らかになった。このような還元活性とサイトカインとしての働きの関係、及び還元ポテンシャル産生が細胞活性化へ及ぼす影響を考察する。またADFに対する抗体を作製し、各種細胞、及び組織に対する染色を行った結果、(1)胸腺・リンパ節をはじめとする免疫組織、(2)HTLV-1、HBV等の腫瘍ウィルスによって癌化した組織等にADF産生が認められることが明らかになった。今後、ウィルス関連TransformationにおけるADFの役割を解析し、併せてこの抗体の、各種免疫疾患・悪性疾患の初期診断マーカーとしての応用を考えている。2.我々が樹立したNK/LGL細胞株YTは、IL-2の機能伝達に重要であるIL-2R/p70を大量に発現し、この系の解析に重要と考えられる。この細胞を免疫原として樹立したYTA-1抗体は、7万前後の分子量をもつ抗原を認識する増殖誘導抗体である。この抗体が、末梢血リンパ球のIL-2R/p70をDown-regulateする働きがあることが明らかになり、この抗原がIL-2Rシステムと極めて密接に関連した制御分子である可能性が考えられる。現在、この抗原の精製が、完了したのでそのN末端アミノ酸配列の確認を行い、併せてその遺伝子クローニングを試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)