Project/Area Number |
63614516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高井 新一郎 大阪大学, 医学部外科学第2講座, 助教授 (80028513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元村 和由 大阪大学, 医学部外科学第2講座, 医員
川市 正史 京都大学, 医学部医化学第1講座, 助教授 (00195041)
三木 哲郎 大阪大学, 医学部老年病医学講座, 助手 (00174003)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
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Keywords | 多内分泌腫瘍症2A型(MEN2A) / 連鎖分析 / RFLPs / loss of beterozygosity / 胃癌 / 髄膜腫 |
Research Abstract |
1.研究目的、代表的な慢性遺伝性腫瘍である多内分泌腫瘍症2A型(MEN2A)を主な研究対象として、この疾患の原因遺伝子の染色体上の座位を明らかにし、さらに原因遺伝子を単離して発癌機構を解明することを目的とする。2.研究方法、(1)連鎖分析:DNA多型性(RFLPs)マーカーを用い、わが国のMEN2A家系の連鎖分析を行いMEN2A遺伝子の座位を明らかにする。(2)腫瘍におけるヘテロ接合性の消失(loss of heterozygosity)の検討:MEN2Aの成分疾患である甲状腺髄様癌と褐色細胞腫につき、種々のDNAマーカーを用いて腫瘍で欠失している遺伝子を探す。3.研究成果、(1)RBD3をマーカーとして連鎖分析をした結果、組換え率D=0において最大のlod scoreは5を超え、日本人のMEN2Aの原因遺伝子が白人と同様に第10染色体の動原体近傍に座位することが明らかになった。(2)loss of heterozygosityの検討では、第10染色体に座位するDNAマーカーを中心にallele lossを調べた。結果、RBP3で散発性甲状腺髄様癌1例にのみlossがみられたが、その他の第10染色体のDNAマーカーでは認められなかった。また、他の染色体のDNAマーカーを用いた検討では、第1染色体のD1S7においてAllele lossが確認された。以上より、MEN2Aは網膜芽細胞腫とは異なった機構で発症するものと考えられる。すなわち、MEN2A座位を占める正常遺伝子の一つだけの以上が本症の発生に十分であると考えた方が妥当であると思われる。今後さらに多くの症例を用いて、第10染色体の動原体近傍でのDNA異常について検討する予定である。(3)この他の腫瘍におけるloss of heterozygosityの検討:胃癌では第13染色体長腕で41%の症例でAllele lossが確認された。また、髄膜腫においても、第22染色体長腕においてAllele lossを認めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)