Project/Area Number |
63614520
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜岡 利之 大阪大学, 医学部バイオメディカル教育・研究センター腫瘍 (60028529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清滝 千晴 大阪大学, 医学部バイオメディカル教育研究センター腫瘍発, 助手 (50177953)
藤原 大美 大阪大学, 医学部バイオメディカル教育研究センター腫瘍発, 助教授 (70116094)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥21,000,000 (Direct Cost: ¥21,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥21,000,000 (Direct Cost: ¥21,000,000)
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Keywords | 腫瘍拒絶抗原 / L3L4^+細胞 / Lyt-2^+細胞 / 抗原提示細胞 / 腫瘍抗原認識機構 |
Research Abstract |
本研究は腫瘍抵抗性の賦与に関与する腫瘍抗原の固定及びその認識過程の細胞性及び分子機構の解明更にはそれら知見に基づいた腫瘍免疫の人為的制御法の確立を目的としている。この観点から本年度は(1)可溶化腫瘍拒絶抗原の分子免疫学的性状解析、(2)腫瘍特異的T細胞の腫瘍抗原認識機構の解析、(3)マクロファージの活性化、細胞障害機構の解析を目指し次の成果を得た。 (1):前年度、RSV誘発CSAM腫瘍より分子量約60KDの腫瘍拒絶抗原(TRA)が分離された。今回、このTRAのps60^<src>との異同を解析したその結果、TRAよりpp60^<src>を除去してもTRA活性が残存すること、又別に調製したpp60^<src>自身によってTRA活性を賦与出来ないことがわかった。以上TRAは分子量においてそのoncogene産物(pp60^<src>)と類似するが、pp60^<src>とは異なることが明らかとなった。 (2):腫瘍特異的ヘルパー型T細胞はL3T4^+及びLYC-2^+両T細胞集団を含むが、両集団とも腫瘍抗原を直接腫瘍細胞上で認識しえず、腫瘍細胞表面よりsheddingした腫瘍抗原をAPC上で認識すること、更にその認識にはAPC上のHMC抗原の関与が必須でL3T4^+又はLYC-2^+T細胞はそれぞれ、TRA+MHCクラスII抗原、TRA+MHCクラスI抗原を認識することが明らかとなった。又本年度腫瘍特異的ヘルパー型T細胞株が樹立され、今後このT細胞株を用いた腫瘍抗原認識機構のより詳細な解析が可能となった。 (3):マクロファージが抗腫瘍効果を発現する為には、インターフェロンγ(IFN-γ)によるpriming、次いでリポポリサッカライド(LPS)によるttiggeringといった段階的活性化が必要である。本研究によりIFN-γによるシグナルの少なくとも一部にはCa^<++>が関与している事及び抗腫瘍Mφ活性化に関与するIFN-γシグナルは、Ca^<++>やPLCのみでは説明できない別のシグナルをも包含する事が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)