Protein Kinase Cの構造と機能、並びに細胞増殖の調節
Project/Area Number |
63614522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西塚 泰美 神戸大学, 医学部, 教授 (10025546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻田 浩司 神戸大学, 医学部, 助手 (60204103)
吉川 潮 神戸大学, 医学部, 講師 (40150354)
岸本 明 神戸大学, 医学部, 講師 (60127363)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥23,000,000 (Direct Cost: ¥23,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥23,000,000 (Direct Cost: ¥23,000,000)
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Keywords | 細胞増殖 / 分化 / プロテインキナーゼC / phorbol ester / カルパイン / 分子種特異的活性調節物質 / phosohatidylethanol / 特異抗体 |
Research Abstract |
細胞増殖、分化に果たすプロテインキナーゼCの機能解明は今日、医学生理学のメインテーマの一つであるが、分子遺伝学的解析により本酵素は構造の類似する極めて多数の分子集合体であることが判明した。本研究ではプロテインキナーゼ各分子種の機能を解明するため、構造と機能の相関、酵素化学的性質及び組織特異性について検討を行い以下の成果をおさめた。当初分離されていた4種の分子種α、βI、βII、γはC_1領域にraf発癌遺伝子との相同性が認められるcystein-rich repeatを有している。機能ドメインの解析を行うためこの部分のdeletion mutantを作製し大腸菌中で発現を行った結果、C_1領域にcystein-rich sequenceが少なくとも一回存在すればphorbol ester結合能が発現される事が明らかとなった。また本酵素はカルパインにより限定分解を受け活性化される事が知られているが、α、β、γ各分子種はすべてカルパインのターゲットとなりV_3領域のそれぞれ異なる部位で限定分解を受ける事を明らかにした。また各分子種特異的活性調節物質の検索を行った結果、phosphatidylethanolが生理的Ca^<2+>イオン存在下でγ種のみを活性化する事を明らかにした。一方この4種以外にも少なくとも3種δ、ξ、ζ種の存在が明らかとなっている。これら分子種にはC_2領域が存在せず、先の4種とはactivatorの依存性において活性化機構が異なっており別のグループを形成していると考えられた。次に各分子種に対する特異抗体を用いた組織化学、生化学的解析により、α、βI、βII、γ種についてはぞぞれ特有の分布を示す事が明らかとなった。即ち、α種はほとんどすべての組織、細胞に共通して認められた。βI、βII種は組織により、発現が異なり、γ種は中枢神経組織でのみ発現が認められた。δ、ξ、ζ種についてもRNAブロットにより組織特異的分布を認めた。以上より本年度の目的は達成された。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)