発がん性ヘテロサイクリックアミンによる遺伝子損傷とその修飾
Project/Area Number |
63614523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
早津 彦哉 岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根岸 和雄 岡山大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70116490)
綿矢 有佑 岡山大学, 薬学部, 助教授 (90127598)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥16,000,000 (Direct Cost: ¥16,000,000)
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Keywords | Trp-P-2 / Trp-P-2(NHOH)、クロロフィル / 活性酸素 / DNA鎖切断 / DNA組換え / プロファージ誘発 / genotoxicity / ショウジョウバエ / FM3A細胞 / λファージ / catalase-enriched FM3A細胞 |
Research Abstract |
代表的な発がん性ヘテロサイクリックアミンであるTrp-P-2とその代謝活性化体Trp-P-2(NHOH)を用いて、DNA鎖切断作用の機構、遺伝子損傷作用の多様性、及びそれら活性の修飾因子の検討を行った。Trp-P-2(NHOH)水溶液は酸素存在下分解し、・O_2^-を生じDNA一本鎖切断を起こす。細胞外からTrp-P-2(NHOH)を働かせた場合にも細胞内DNA鎖切断が起こる。今回DNA鎖切断反応において・O_2^-からsuperoxide dismutaseによって生じるH_2O_2が重要な役割を果たしているらしいことが、catalase-enriched FM3A細胞を用いて認められた。H_2O_2を分解するcatalase活性が10倍に上昇しているこの細胞ではH_2O_2及びTrp-P-2(NHOH)によるDNA鎖切断が減少していた。反対にH_2O_2を増加させる作用のあるフタル酸モノブチル銅を培地に添加すると細胞内DNA鎖切断が増加することからもH_2O_2の関与が示唆された。Trp-P-2(NHOH)はλファージの2種の変異株間の組換え頻度を上昇させたり、溶原化したファージを誘発することが分かった。これらの反応はTrp-P-2では起こらず、Trp-P-2(NHOH)のDNA鎖切断作用と重要な相関性があると考えられる。さらにFM3A細胞に対してTrp-P-2(NHOH)はouabain耐性変異を誘導することが明らかにされた。一方代謝活性化酵素を持つショウジョウバエに対して、Trp-P-2が体細胞突然変異を誘発することが分かっていた。今回、DNA傷害修復能欠損株を用いた実験からTrp-P-2はハエDNA上に修復可能なDNA傷害を起こすことが分った。これらの活性はクロロフィルやクロロフィリンを培地中に同時に添加することによって抑制された。クロロフィリンがTrp-P-2のgenotoxicityを抑制する機構についてラットを用いて検討したところ、クロロフィリンを混合した飼料を与えた方が、Trp-P-2のみの飼料の場合よりTrp-P-2の排泄率が高かった。in vitroの実験でTrp-P-2とクロロフィリンの複合体形成が示唆されており、消化管内でも両者の間の複合体形成により吸収が妨げられると推測される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)