Project/Area Number |
63615522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
今本 文男 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00029761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 康正 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 副主任研究員 (50093399)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | HU蛋白質 / HU欠失変異 / 低温感受性 / DNA複製阻害 / 核様体 / 自己発現調節 / hupA / hupB |
Research Abstract |
大腸菌核様体の主要構成成分であるHU1とMU2蛋白質の機能を理解するために、本年度は次の研究を行なった。 HU蛋白質の機能とその生理的意義を明らかにするために、HU1とHU2蛋白質の遺伝子の欠失変異株を作成し、これらの変異株の増殖性の変化を調べた。HU欠失に伴って、大腸菌は低温感受性になるとともに、細胞の形態がfilamentousになり、DNA複製と細胞分裂の同調性が損われていた。 また、HU欠失変異株が核様体の物理的構造に変化をきたしているかどうかを分析したが、細胞DNAは依然としてcompactnessを保持しており、細胞外に核様体物質として単離することができた。HU欠失変異株のはむしろ野生株のよりもdensityがより大きいが、HU以外の結合蛋白質の2次元電気泳動パターンは変化なく。今後更に解析する必要が感じられた。 HU蛋白質の機能に関しては、主にMuファージやF因子などのDNA複製開始とDNAinversion系に対するHU欠失の効果を解析し、これらの反応にHUが必須に要求されることを観察した。 細胞内でのHU蛋白質の同調的生産と2重体形成の調節機作を理解するために、HU遺伝子のゲノムDNAの機能的化学構造シグナルの分析と、発現調節機構の解析を行った。その結果、HU遺伝子の転写には、HU蛋白質のレベルを恒常的に維持するための自己調節のしくみが存在することが判明した。HU蛋白質が、見做け上負の調節因子として遺伝子転写を調節するのはHU遺伝子(hupAとhupB)に特異的であることも観察された。その作用部位は、コード領域の上流に存在することが暗示されたので、Bal酵素などを用いた上流域の部分的欠失変異を作成して、HU蛋白質の転写調節の変化を解析中である。これらの上流域部分的欠失とβがラクトシダーゼ遺伝子との融合DNAも作成した。
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