筋細胞分化過程における収縮蛋白質遺伝子の発現制御機構
Project/Area Number |
63620518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
鍋島 陽一 国立精神・神経センター, 神経研究所・遺伝子工学, 部長 (60108024)
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Project Period (FY) |
1988 – 1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | エンハンサー / 筋発生 / ミオシン軽鎖 / 転写調節 |
Research Abstract |
研究目的 本研究計画は筋細胞分化過程におけるミオシン軽鎖遺伝子群の発現を制御するシス、およびトランスの因子の解析とその分子機構の解明を目的としている。 研究結果 (1)骨格筋ミオシン軽鎖LC_1/LC_3遺伝子のLC_1の転写開始領域の2kb上流に筋細胞で特異的に作用するエンハンサーが存在する。このエンハンサー配列をLC_1のプロモーター領域の上流、CATの下流につないだところ、いずれの場合も20倍以上の活性の上昇がもたらされた。しかしSV40のプロモーターにつないだ時は極めて低い活性の上昇しかなかった。よって本エンハンサーは筋細胞に特異的でプロモーターの選択性をもつエンハンサーと結論した。 (2)エンハンサー配列を詳細に検討するために細かな欠損変異を多数構築し、その活性を調べたところ、本エンハンサーは2つの要素(PとD)に分けられ、要素Pは活性は低いが単独でエンハンサー活性をもつが、要素Dは単独では活性をもたなかった。要素Dは要素Pと共調的に作用してその活性を増大させる働きをもっている。又、要素D領域に類似の配列が2ケならんで存在しており、そのどちらか一方が存在すれば、要素Pのエンハンサー作用を増強させることができることが明らかとなった。 今後の展望 LC_1のエンハンサー配列が明らかとなり、そのコアが決定されたので今後はこのエンハンサーのコア配列を認識する蛋白性因子のcDNAのクローニングを行いたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)